中国の一流企業は今、社員サービスの一環として大枚を叩いての「海外社員旅行」に力を注いでいる。パリに、タイにと社員旅行の大群が押し寄せ、ホテルや観光名所も中国人でごった返している様子が少し前に伝えられていたが、このたびはオランダから同様のニュースが飛び込んで来た。

先月のこと、中国・天津市の「ティエンズ」社が仏パリに約6400名、そして広州市の「インフィニタス」社がタイに約1万3000名を送り込むという爆発的な規模の社員旅行を実現させ、数十億円という大枚を叩いたことが大きく伝えられた。向かう先はリッチな人々に愛されている海外の一流観光都市でリゾート派もショッピング派も大満足。いずれも宿泊先は4つ星以上のホテルであったという。

そんな中、次の“ターゲット”とされたのはオランダであったもよう。フランスやタイよりやや人数は少なめだが、その数4,500名とはやはり大規模と言える。この画像はオランダのメディア『nos.nl』が伝えている記事のスクリーンショット。ホテルの朝食会場であるレストランはもう中国人ばかり、連日大変な賑わいであったようだ。

もっとも4,500名全員が泊まれるようなホテルを確保できなかったとみえ、宿泊先はアムステルダム、デン・ハーグ、デルフト、ロッテルダム、ユトレヒトなどにまたがってしまったとのこと。それでも貸し切りバス90台により、5日間の日程で精力的に観光名所を回り、「デザイナー・アウトレット・ルールモント」という有名なアウトレットモールに寄ることも忘れなかったという。この旅行を主催したのは中国の化粧品メーカーである「パーフェクト」。創立20周年記念の旅行として日本円にして10億円ほど費やし、社員を大満足させて再び中国に戻って行ったという。

ちなみに2014年にオランダを訪れた中国人観光客は約25万人であった。オランダ観光局によれば今後、数年の間にそれが3倍に膨れ上がるであろうと見込んでいる。中国人観光客にとって、体格のよいオランダ人を基準にしたつくりのベッドの寝心地は格別とのこと。誰もが大の字になって悠々とした睡眠を楽しむそうだ。

※　画像はnos.nlのスクリーンショット。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）