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writer : tinsight-yokote2

【海外発!Breaking News】よく笑う人、あまり笑わない人。「笑顔」を左右する遺伝子が判明(米)

ゲラゲラ、クスクスと笑ってばかりいる人。一方でなかなか嬉しい感情を外に出さない人もいる。それはいずれも親から譲られた遺伝子、「5-HTTLPR」の長短によるところが非常に大きいそうだ。しかし最新の研究で、後者の人々も悪いことばかりではないことがわかったという。

英メディア『mirror.co.uk』が伝えているところによれば、このほど米ノースウェスタン大学(イリノイ州)のクラウディア・ハース博士、カリフォルニア大学バークレー校のロバート・レベンソン博士、スイス・ジュネーブ大学のウルスラ・ビールマン博士が、感情、笑いや表情などを「5-HTTLPR」という遺伝子が支配していることについて最新の共同研究内容を発表した。

この研究チームは以前にも「5-HTTLPR」について、人間関係、特に夫婦関係のカギを握っていると発表して注目を集めていた。全ての人にこの遺伝子が備わっているものの、その長短により“幸せホルモン”とも呼ばれる「セロトニン」の分泌量を左右し、長いとおおらかな人柄となり、短いと何ごとにも細かく、ミスを見逃さないため苛立ちがちになる。そのため「5-HTTLPR」が長い人を結婚相手に選ぶと幸せになれるとまとめていた。

そんな「5-HTTLPR」についてさらなる研究を行ったハース博士ら。このたびは面白い漫画やコメディ映画の場面をみせての反応を調査し、この遺伝子の長い人は短い人よりもよく笑うことが判明したという。何かを目の前にした時に抱く感情や笑顔、怒りといった表情などのすべてが遺伝子次第とは意外な事実である。また、短い「5-HTTLPR」遺伝子の人は喜怒哀楽、感情の起伏そのものが激しいこともわかったという。

こうなると短い「5-HTTLPR」遺伝子の人は、ネガティブで苦悩の多い人生を送るといった印象を抱かざるを得ない。だが、ハース博士は「そう悲観することばかりでもありません」と述べている。「もしも肯定的な気持ちになれる何かを見つければ、そこで一念発起して成功するのも特長なのです。しかも、自分のおかれた環境の中にそうしたものを見つけ出す力、感受性においては、長い5-HTTLPR遺伝子を持つよりむしろ優れています」とのこと。この遺伝子については、一喜一憂するより一長一短であると捉えた方がよさそうだ。

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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)