日本でも人気の高い米HBOのテレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』。同ドラマでフィルム編集者として活躍していた20代の女性が、南アフリカで命を落とした。サファリパークにて写真を撮影しようと車の窓を開けたところ、ライオンの餌食となってしまったのだ。
南アフリカ・ヨハネスブルグ郊外にあるサファリパーク「ライオンパーク」にて6月1日の午後2時半ごろ、アメリカ人のキャサリン・チャペルさん(29)は車窓を開けて写真を撮ろうとしたところ、飛びかかってきたライオンに噛みつかれてしまった。ライオンパークの従業員が駆けつけて救命措置を行うも、救急車が来る前にキャサリンさんは出血多量で死亡。運転席にいた男性(66)も彼女を助けようとして腕を負傷、さらにショックで心臓発作を起こし病院へ搬送された。
キャサリンさんは、エミー賞を受賞した米テレビドラマ『ゲーム・オブ・スローンズ』にてフィルム編集者として活躍し、今回南アフリカを訪問したのは野生生物の保護活動に取り組むためであったという。
だがこの事故に関して、現地の人々の同情は少ないもようだ。彼女は窓をたびたび全開にし、従業員から窓を閉めるよう注意されるも無視していたからだ。パーク管理者は「窓を開けることが死につながるという危機感がなかったのだろう。野生動物であることを忘れずに責任を持って行動してもらいたい」と述べている。
年間20万人ほどの観光客が訪れるこのライオンパークでは、「常に窓を開けないように」という注意書きがいたるところにあり、さらに入り口ではパークの規則を書いたパンフレットを配布している。パンフレットには窓は6割以上閉めておくよう書かれてある。
現在このエリアは閉鎖されており、ライオンは別のエリアに隔離されたが、殺処分はされないとのことだ。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)