夏の到来が待ち遠しいが、梅雨入りも発表され体にまとわりつくような湿度に悩まされる季節。ジメジメとした空気が肌に纏わりつき、ジワジワと全身汗ばんで体や顔もべたつき不快な気分になる人も多いはず。少し走るだけで汗が吹き出し、男性だけでなく女性もニオイを気にしてしまうのもこの時期特有。もしかしたらそのニオイの元は肝機能の低下からくる“疲労臭”が原因かもしれない。
そこで重要なカギを握るのが「オルニチン」。「オルニチン」とは肝臓で活躍するアミノ酸のことで、肝臓では有害物質であるアンモニアの「解毒」を担う重要な役割なのだ。お酒好きとしては欠かせない健康食材として認知度が高いシジミは、オルニチンの含有量が飛び抜けており、その効果のカギこそがオルニチンだと考えられている。
協和発酵バイオ・学術研究企画室の西村明仁氏によると、女性の汗のニオイは中高年に多い“加齢臭”とは少し異なり、汗に含まれるアンモニア成分が原因となる“疲労臭”の可能性が高いという。“疲労臭”は、血中のアンモニア成分が原因で汗と一緒に体外に出て、揮発することで発生する。ニオイの元となるアンモニアを体内できちんと処理できれば、暴飲暴食を控えたり、オルニチンを摂取するなどで肝機能をアップさせることができるのだ。
しかし「オルニチンを飲むだけで効くなんてホントなの?」と疑問を抱いてしまう。そこで加齢臭などにも詳しい五味クリニックの五味常明院長の監修で、実験が行われた。19名の成人男性を対象に、オルニチンを摂取させたグループとプラセボ(偽薬)を摂取させたグループをつくり、両者に一定の速度でエアロバイクを漕ぐ運動をしてもらった。その結果、オルニチンを摂取したグループのほうが、運動後の汗や皮膚ガス、そして血液中のアンモニアの濃度が低く抑えられていることが判かった。つまりアンモニア解毒を活性化することで、体から発散されるアンモニア臭を低減させる効果があると検証されたのだ。
さらにオルニチンを飲むことで、疲労臭の対策となるだけでなく、成長ホルモンの分泌を促してくれるので肌へのアンチエイジング効果が期待できる。また脂肪の分解をアップする効果もあるそうで、ダイエットにも向いているとは朗報だ。
梅雨のベタベタ肌のニオイ対策として、そして快適に過ごすためオルニチンで体の内側『肝臓ケア』を試してはいかがだろうか。
(TechinsightJapan編集部 平原はづき)