「女性の運転はダメだ、ヘタだ」。残念ながらこんな言葉を口にする男性は今でも多い。だがそれは誤りであることが判明した。たまにしかハンドルを握らない女性は別として、ある程度慣れてくると実は男性より女性の方が上手な運転をするようになるそうだ。
このほどロンドンの広大なハイド・パーク(王立公園)の南東に位置する“ハイド・パーク・コーナー”にて、人々の運転技術を観察する極秘のモニタリングが行われた。クネクネとした道や鋭い曲がり角が多いロンドンの中心部、ハイド・パーク付近も例外ではないのだ。そこでわかったのは、女性ドライバーの方が男性ドライバーよりも的確な減速とハンドルさばきでスムーズに車を走らせているという事実であった。
自動車保険に関する実態調査として「Privilege」社が行ったそのモニタリング。約50台の車にはドライバーの了承を得て教習所の教官が乗り込み、200台については走行状況の観察が行われた。こうして彼らの運転技術は14の項目につき30点満点で評価され、男性ドライバーの平均得点が19.8点であった一方で、女性ドライバーの平均得点は23.6点であったという。
テクニックだけではない。前の車との車間距離が近すぎる車は男性ドライバーが27%に対し、女性ドライバーではたったの4%。また赤信号に変わったところを猛スピードで駆け抜けるなど、男性ドライバーの半分以上が危険運転を犯している一方で、女性ドライバーでそれをするのは4人に1人であった。
調査を担当した教習所の教官ニール・ビーソンさんは、この事実に「かなり驚いています。教習所では常に男性受講者の方が優れた運転技術を見せてくれていましたから」と語っている。だが男女が同じ割合でハンドルを握っているアメリカのような国でも交通事故のニュースとなると加害者は男性であることが多く、ドライバーの粗暴な性格が災いしたような事故が絶えない。実は女性こそ車の運転に向いていると知った以上、日本でペーパードライバーと化してしまう女性が多いことはもったいないと言うほかない。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)