4人の男に自宅前で突然誘拐された40代の男性。彼は縛られた手足のテープを自力で解き、逃げ出すことができた。そのピンチを救ったのは、ケンタッキーフライドチキン(KFC)とコカインにあった。
3月16日、南アフリカのクワズール・ナタール州コクスタッド(Kokstad)で誘拐事件が発生した。子供を学校に送り届けて帰宅したチェン・リンさん(48)は、アパートのゲートに着いたところで銃を持った4人の男に車に押し込まれた。リンさんは手足をテープで縛られたまま、80キロほど離れた東ケープ州のビザナ(Bizana)という町まで連れて行かれた。
車はビザナの町に入ると、カジノのある有名リゾートホテル近くの未舗装道路を進み、森の中へ入ったところで停まった。そして男らはリンさんの妻に電話をし、身代金200万ランド(約1990万円)を要求したのだ。
誘拐犯4人とリンさんはその森で一夜を明かした。翌日、誘拐犯のうち2人が空腹に耐えられず、町へ戻りKFCに食事を買いに行った。残り2人はリンさんを見張っていたものの、コカインを吸飲し始めたという。コカインの量が多すぎたのだろう、2人は一瞬のうちに深い眠りについた。
リンさんは手足のテープを解くと一目散に逃げ出し、舗装道路まで来ると走行している車に手当たり次第に助けを求めた。ようやく停まってくれた車に乗せてもらい、病院に向かってから警察に行ったそうだ。
3月20日の地元紙によると、警察は誘拐犯が同様の手口を繰り返す可能性があるとして捜査を開始。なお、九死に一生を得たリンさんは「神とコカインに助けられた」とコメントした。
※ 画像はiafrica.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 FLYNN)