世界の人々を震撼させる処刑シーンやメッセージ動画に頻繁に登場する、「イスラム国(IS)」のジハーディ・ジョン。ここにきてその素顔が明らかになっているが、それを受けてジョンがロンドンの家族宛てに謝罪を示すメッセージを送っていたもようだ。
テロ組織「イスラム国(IS・ISIS・ISIL・Islamic State・ダーイッシュ)」の、ナイフを握りしめる黒い覆面姿の男として知られるジハーディ・ジョン(Jihadi John)。世界中の人々を恐怖に陥れているこの男については先月下旬、26歳のスンニ派イスラム教徒で本名をモハメド・エムワジといい、6歳であった1994年に家族とともにクウェートから英ロンドンに移住し、ウエストミンスター大学で学んだあとコンピューター・プログラマーとして働き、2012年にシリア入りしたことなどが次々と明らかにされていた。
野蛮で残虐極まりない処刑を繰り返し、世界中を敵に回している男がわが息子と知り、当然ながら激しいショックを受けたのはロンドンの家族。「トルコに行って支援活動団体で頑張っているものとばかり思っていた」という彼らは、ロンドンの家を夜逃げ同然の形で離れていた。父親と姉の1人は2年前からクウェートに暮らしているが、ジョンの母親Ghaneyaさんと4人のきょうだいはホテル暮らしとなり、厳重な警備が必要であることから1日の経費は90万円にもなっているという。
そんな中、報道でそれを知ったジョンが家族に宛てて謝罪のメッセージを送ったとの情報を英メディア『Sunday Times』が伝えている。明らかにしたのは家族に非常に近い筋だといい、メッセージは第三者を通じてシリアから家族に届いたとのこと。内容は、ジョンの身元が特定し世界に伝えられて家族が様々なトラブルに巻き込まれていることを謝罪するもので、処刑の対象となった犠牲者や遺族に対する謝罪や蛮行を悔い改める言葉は含まれていないもよう。家族が息子に対しどのような返事を送るかは想像に難くないが、それがジョンの改心につながるかは不明である。
※ 画像はnypost.comのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)