writer : hirahara

「見たことないお花見をしよう」。古着を花びらに見立てた桜が東京の空に“開花”する。

待ちに待った花見の季節。日本全国で桜の開花が相次いで花見の計画を立てている人も多いだろう。桜の下を散歩したり敷物を敷いてお弁当を食べたり、夜桜を観たりと楽しみ方はそれぞれだ。そんななかルミネ新宿の屋上「L.TERRACE(エルテラス)」では、「見たことないお花見をしよう」をテーマに、一風変わったお花見イベントを開催している。

“花見”といえば、通常は桜を鑑賞することだが、なんとルミネ新宿の花見は“ピンク色に染め上げた衣類”なのだ。桜の木のインスタレーションを造作しLEDの華やかなライトアップが施された演出だ。

ルミネ新宿の花見は“ピンク色に染め上げた衣類”

この桜の木に使われた衣類は、3月15日まで行われていた「春の下取りキャンペーン」で下取りしたもの。日本国内では、年間およそ100万トンの古着が排出されているが、多くはゴミとして廃棄され、再利用率は26%にとどまっているのが現状だ。そこでこれまで長い間ファッションと向き合ってきたルミネが、「環境のこと、未来のことを考えたい」という想いをモットーにこのイベントを企画した。

桜の木には約15000着の中から約800着を使用。なるべく洋服の形を生かし幹の部分はパッチワーク風にして制作するなど、環境に配慮された温かみのある桜の木となった。処分されるかもしれなかった古着が、空間デザイナーや染色工場の職人によって再び命を吹き込まれたのだ。今回使用できなかった残りの古着はミャンマー、ベトナムの支援に役立てられるという。

幹の部分はパッチワーク風にして制作

さて、花見では食べ物も楽しみのひとつだが、会場のフードコーナーには「屋台感」をテーマに、「大分中津からあげ」(600円)、「富士宮やきそば」(500円)、「仙台厚切り牛タン串」(800円)といったB級グルメのなかでもこだわりのメニューが並ぶ。ドリンクは生ビール、ホットサングリアやコーヒーも用意されており、お花見気分を盛り上げてくれる。

会場のフードコーナーには「屋台感」がテーマ

ライトアップされ時折風に揺らぐ洋服たちのその姿は、まさに幻想的な桜の木だ。昼の屋上もこの時期とても気持ち良いが、桜の花の形をしたLEDにライトアップされた夜もまた魅力的だ。今年は、東京の空を彩る美しい洋服たちを見上げて、お花見を楽しんでみてはいかがだろうか。

【期間】2015年3月20日(金)~4月12日(日)※荒天の場合中止
【時間】平日 /17:00~22:00 土日祝日/14:00~22:00 ラストオーダー/21:30
【会場】ルミネ新宿 ルミネ1 屋上「L.TERRACE(エルテラス)」※入場無料
【詳細】http://www.lumine.ne.jp/shinjuku/topics/topics_details.html?article_no=1917
(TechinsightJapan編集部 平原はづき)