インドでこのほど行われたある結婚式が、男尊女卑のインドでは想像しえない展開を見せたとして話題を呼んでいる。新郎のてんかん発作で挙式はお開きとなったかのように見えたが…。

インドのランプールで行われたある結婚式が実に意外な展開をみせ、すべての招待客を唖然とさせたことを『The Times of India』が伝えている。その日に結婚するはずだったのは、ウッタル・プラデーシュ州ムラーダーバード出身のジュガル・キショールさん（25）とランプールが地元だというインディラさん（23）。しかし式が始まるとキショールさんは突然のてんかん発作に見舞われ転倒し、意識を失って病院に搬送された。キショールさんにそうした持病があることを親族ですら誰も教えてくれなかったことに強く腹を立てたインディラさんは、そこでこう言い放ったという。

「もうこの縁談はナシで結構です。私は今日、ここにきているある男性と結婚したい！」

その視線の先にいたのは、招待客のひとりであったハーパール・シンさんという男性。インディラさんの一目惚れであった彼は、実は妹の伴侶の兄、つまり遠い親戚にあたる男性であった。シンさんも彼女にビビッと来たとみえ、「喜んで」と返事するとジーンズと皮ジャンという軽装でインディラさんの真横に歩みを進めた。キショールさんをまるで無視したこの展開に彼の親族は激怒し、2人に皿やスプーンを投げるなど式場は修羅場と化したが、棚ぼたながら新カップルの決意は固かった。

意識を取り戻して式場に戻ったキショールさんがそこで目にしたのは、自分の妻になるはずであったインディラさんが招待客の祝福を受けながら他の男性に永遠の愛を誓う姿であった。かなりのショックを受けてムラーダーバードに戻ったキショールさんは、「妻を連れずに地元に戻るなど情けなくて友人に見せる顔がない」とうなだれているが、伝えておくべき持病を隠していた後ろめたさもあり、一旦は起こした提訴も取り下げたという。

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（TechinsightJapan編集部　Joy横手）