このほどモンゴルで約200年前に亡くなったとみられる僧侶のミイラ化した遺体が発見され、あまりの保存状態の良さに専門家からは「いまだ生きているかのようだ」の声があがっている。またあの有名な即身仏の師であった可能性もあり、大きな関心を集めている。
先月27日、モンゴルの首都ウラーンバートルの北西に隣接するソンギノ・ハイルハンのある洞穴で、約200年前に亡くなったとみられる僧侶の遺体が発見されたことを露紙『シベリアン・タイムズ』が伝えていた。完全にミイラ化しており、牛の皮でくるまれて保存状態はきわめて良好であったという。
ムードラという組んだ手と蓮華座(れんげざ)から、ダライ・ラマの医師団のひとりで修道士でもあるBarry Kerzin博士は、「この僧侶は、“tukdam”と呼ばれる瞑想が極地まで深まった状態でミイラ化したのではないでしょうか。体が徐々に縮小し始め、3週間目あたりから虹色のオーラを数日間だけ放ち、ミイラ化していくのです。これは仏としての最高の理想の姿です」などと話している。
またこの僧侶は、ロシア随一の仏教指導者で75歳にして自ら即身仏となることを選び、やはり蓮華座のミイラとして発見されたモンゴル系ブリヤート人の高僧、ダシ=ドルジョ・イチゲロフ(1927年没)が尊敬してやまなかった師である可能性が指摘されている。その場合は、イチゲロフの入滅の意志に大きな影響を与えた人物であったと言えそうだ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)