writer : maki

節分の“恵方巻き”や2月14日の“義理チョコ”をどう思う? 「あってもいい」「馬鹿馬鹿しい」など賛否両論。

2月3日の節分の日に恵方巻きを食べる家庭が増えている。また、2月14日のバレンタインデーにチョコレートを渡す習慣も広がり、“義理チョコ”が配られる風景もよく見るようになった。しかし、こうした状況についてネットで意識調査したところ、賛同の声がある一方で、不要だとする人が意外に多いことが分かった。

節分には、古くから邪気を追い払うために豆まきの行事が執り行われてきた。家庭でも「鬼は外~、福は内~」の掛け声で豆まきをするが、最近は節分に恵方巻きを食べる習慣が広がっている。それを受けてYahoo!ニュースが「今年の節分、あなたは“恵方巻き”を食べますか?」という設問で意識調査を行ったところ、次のような結果が出た。

■節分に「恵方巻き」食べる?

・「食べる」:36.8%(9,831票)

・「食べない」:63.2%(16,906票)

(Yahoo!ニュース 意識調査調べ 対象は26,737人。実施期間:2015年1月19日~2015年1月24日)

寄せられたコメントには「恵方巻きのイベントは商売人に踊らされている気がして大変気分が悪い」、「ある海苔製造会社の社長が、この風習について売上を上げるために『わしが作ったんじゃ』とTVで言ってました」などの証言も見受けられる。

一説には、大阪地方を中心として節分に太巻き寿司を食べる習慣があり、1998年に大手コンビニが“丸かぶり寿司 恵方巻”の商品名で全国販売したことから広まったとされる。

そのため「商業的に考えられた習慣」との意見が多いのだが、関西では「大阪人やから当たり前に食べるで! 年1回のこれだけは、ちょっと張り込むのが大阪人」という人もいた。「宇宙人が攻めて来ないのも、富士山が噴火しないのも関西人が恵方巻き食べて恵方参りしてたからかもしれんのやで!」と縁起物としての位置づけは高いらしい。

やはり出てくるのが「バレンタインと一緒。商業主義に乗せられ過ぎる点は改善した方がいい」との意見だ。バレンタインデーを“女性が好きな人に心を込めてチョコを渡す日”として始まった行事が、やがて“義理チョコ”を贈る習慣となっていった。これについてもYahoo!ニュースの意識調査で「バレンタインデーに義理チョコを贈る風習、あなたは必要だと思いますか?」と問いかけている。

■義理チョコを贈る風習、どう思う?

・「必要」:7.5%(5,073票)

・「不必要」:80.9%(54,523票)

・「どちらでもない」:11.6%(7,763票)

(Yahoo!ニュース 意識調査調べ 対象は67,359人。実施期間:2015年1月8日~2015年1月18日)

やはり「所詮、一部企業が売上を増やそうとしてやっていること」、「商人に完全に乗せられた馬鹿馬鹿しい慣習」というコメントもあるが、「このようなほんわかしたイベントはあってもいいと思う」、「バカバカしいとは思うが、これも気配り。気配りは日本の良き伝統だから、一概に否定できないような気もする」などの意見もあった。

2月14日を聖バレンタインデー(St. Valentine’s Day)として祝い、男女の愛の誓いの日とする風習は古くから世界各地にある。日本では1970年代後半に“女性が男性に対して、親愛の情を込めてチョコレートをプレゼントする”という形で広がりだした。チョコレートを贈ることを考案したのは製菓会社だとされる。

日本式バレンタインデーの歴史の中で“義理チョコ”へと変化し、最近は“友チョコ”が流行っている。アンケート結果では圧倒的に「不必要」が多いものの、コメントには「女の子の中には義理チョコという名目があるから渡せる子もいる気がする」、「日本人は大義名分が必要だもんね。しゃあない」などの意見も見受けられる。心情的には「あってもいいかな」と考えている人が少なくないようだ。

また、「たくさん買って送れば、景気を少しでもよくするから、お金があれば良いんではないかな」、「何にしても消費させることは重要、企業が儲け社員が潤いますから」など景気対策として評価する向きもある。そう考えると大阪のノリにならって、恵方巻きを食べるのもアリかもしれない。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)