タイヤのパンクを心配しないわけには行かないその巨体に、大きく揺れるボンネット。発情期ゆえにどうにも落ち着かない象たちが、タイの国立公園で車を相手に大暴れしていることが伝えられている。

この画像は英メディア『news.sky.com』が報じているその記事のスクリーンショット。タイの野生動物保護区として有名なバンコクにも近い「カオヤイ国立公園」を車で訪れる際は注意が必要だ。オスの象たちが親しげに車に近づいて来たかと思うと、いきなり尻をグイグイと車にすり寄せてくるという。

高級車ベンツやSUVの値段など知る由もない象。そして小型乗用車であろうと容赦はしない。ボンネットは彼らの重みでズンズンと沈み、牙によりボディは傷だらけ。時には体当たされてバンパーやライトの類が壊されてしまう。今、その道路を通る車はオスの象たちの欲求不満のはけ口にもなっており、彼らはその後、何事もなかったかのように悠々と森の中に消えて行く。もちろん公園側は車のダメージに対して何ら責任を負ってはくれない。

少なくとも300頭の野生の象が交尾のチャンスを狙っているという今、公園事務局のKanchit Srinoppawan局長は、「公園はあくまでも動物保護区です。彼らが道路を横断したがっている時は必ず譲ってあげて下さい。またクラクション、ライト、写真撮影、エンジン音などの刺激もオスの象を攻撃的にしてしまいます」とビジターに警告を呼びかけている。ちなみに象の妊娠期間はアフリカ象で約22か月間と非常に長く、妊娠は多くが単胎で次の妊娠まで4年以上間があく。成長も遅い上に繁殖力も高くはない。

※　画像はnews.sky.comのスクリーンショット。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）