ニューヨークで会計士として成功した60歳のある女性が、「息子たちがいますが、資産のすべてを3歳のメスの愛犬に譲ります」という遺言書を作成し、周囲を驚かせている。
「今の私が幸せなのは、このマルチーズのおかげ。この子は神様からの授かりもの、私の生き甲斐よ」。愛犬がもう可愛くて仕方がないと話すのは、ニューヨーク・クイーンズ区に暮らす会計士のローズ・アン・ボルサニーさん(60)。英メディア『mirror.co.uk』が伝えているところによれば、彼女は「私の資産をすべて愛犬に譲ります」という遺言書をこしらえたそうだ。
預金、有価証券、不動産、信託ファンド、宝飾品など日本円にして1億7千万円ほどの資産が愛犬の“ベラ・ミア”ちゃんに譲られるというが、犬はその有効活用の術を知らない。冗談まじりに“子供よりよほどペットを愛している”、“お墓には夫より愛犬と一緒に入りたい”などと話すことはあっても、それを遺言に記すなど実行に移す人はそうはいない。ローズさんもずいぶん思い切りのよいことをしたものだと人々は苦笑する。
実はベラ・ミアちゃん、『New York Pet Fashion Show』での連続優勝ほか、ペット向けのファッションショーでいくつもの賞を勝ち取った輝かしい経歴がある。ローズさんとしては、自分の死後もこの子のために高級な衣装や宝飾品を購入してあげて欲しいという。またベラ・ミアちゃんには“ボギー”というチワワのボーイフレンドがいる。昨年のバレンタインデーにはボギー君から7万円のダイヤのネックレスをプレゼントされており、こうしたセレブな犬たちとのお付き合いを続けるためにも、とにかくお金が必要だと考えているのだ。
ちなみに息子たちにお金を残さない理由は、「ベラ・ミアにくらべて息子たちはとても薄情」といった親子不仲に由来するものではなかった。「息子たちはすでに成人し、それぞれにビジネスで成功しているの。だから私の資産には興味がないんですって。これは母親としてある意味とても幸せなことだわ」と話している。ちなみに欧米では資産家が愛犬を残して逝くような場合、世話してくれる動物保護センターに寄付するほか、動物愛護関連団体に寄付するという遺言書を残すケースも多い。
※ 画像はmirror.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)