近年、世界的に母乳育児のメリットが見直されてきている中、香港在住のある40代の女性は「授乳には魔法のような癒しの力がある」と言い、3歳になった三つ子たちにいまだに母乳を与えているという。
ニュージーランド出身で香港に暮らしている45歳のダヴィナ・ライトさん。夫ジェイソンさんとの間にはコナー君、ウィローちゃん、サマーちゃんという三つ子がいる。母乳育児を大切にしたいと考える彼女は、とにかく栄養補給に努め時間が許す限り母乳を与え続けてきた。その結果、当初の2年間だけでもという目標を軽くクリア。なんと子供たちは3歳になった今も日に1度か2度、「マミー、おっぱいちょうだい!」と競争しながらダヴィナさんの胸元に寄ってくるという。
ダヴィナさんはその授乳タイムについて豪メディア『Daily Mail Australia』に、「本当に小さかった頃は三つ子を相手に毎日30~40回もの授乳で格闘していたの。それに比べればなんということはないわ。授乳は子供たちとじっくり向き合う貴重なひととき。子供たちもそれぞれが“今は自分がママを独占”と感じられる時間みたいね」と語る。
実はダヴィナさん、1度目の結婚相手との間に成人した娘が2人いる。その子たちを育てていた時は「母乳は1歳まで」と考え、どちらも1歳1か月で卒乳したという。だが現在、三つ子たちは授乳が終わると安心しきった表情でそれぞれの寝室に入り、おとなしく眠りにつく。その様子を見ていると、母乳の持つ魔法のような力をあっという間に断ち切ってしまった過去をもったいないことをしたと感じるそうだ。歯への影響や味覚形成の大切な時期、脳を刺激するためにも固いものをどんどん食べさせる時期…いろいろな忠言がある中、子育てに自信と信念を持っているダヴィナさんは「この美しい時間がいつまでも続きますように」と幸せそうに語る。
近年、日本でも多くの妊産婦が母乳育児を希望するようになった。簡単さや経済性ばかりでなく、母乳の分泌そのものがエストロゲンを抑制し、女性特有のガンの予防に一役買うと言われている。また赤ちゃんに対しては愛情ホルモンと呼ばれる「オキシトシン」が脳を癒して心を豊かにすることや、乳幼児突然死症候群や喘息、アトピー性皮膚炎の予防に寄与することが分かっている。
※ 画像はdailymail.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)