川も凍りつく厳しい寒さで知られるポーランド南部にて、自宅の納屋で監禁状態にあった女性がこのほど救出された。下半身の一部が壊死しており、まさに瀕死の状態であったという。
自宅の納屋に監禁されていた女性が見つかったのは、冬は気温が氷点下になることもあるポーランド南部のボフニャという町。家族のひとりから通報があったため警察官らがその自宅に向かったが、その女性が置かれた非常にむごたらしい状況に「無事救出」と呼ぶにはあまりにも遅すぎたとしている。
すでに病院に搬送されたAneta Pokorskiaさん(25)だが、通報の内容にあったとおり臀部の半分と片方の太ももが腐敗。また極度の栄養失調、脱水症状、凍傷、およびノミが確認され、歩けないばかりか精神的なショックのせいで失語症に陥っているという。治療終了後も、心身ともに長期のリハビリが必要になるそうだ。監禁されていた納屋には体をくるむためのボロ布や寝具があるものの暖房や水はなく、Anetaさんの体はチェーンでイスに括り付けられていた。その座面には丸い穴がくり抜かれて下にはバケツが置かれ、トイレの役割を果たしていたという。
Anetaさんを薄暗くて寒い納屋に閉じ込めて施錠し食事もロクに与えなかったのは、彼女の母親であるMaria Pokorskia(53)。だが警察は、「監禁容疑で起訴することは出来ません。母親は精神疾患患者として登録されていたため、責任能力を問うことが出来ないのです。ソーシャルワーカーなども含め、全くこの家族の異変に気付かなかったということです」と説明する。納屋に閉じ込めたきっかけは、身体に障がいを持つAnetaさんをどこかの施設に預けた方がいいと主張する他の家族たちとの口論にあったそうだ。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)