あらゆる状況下で警察犬が大変な活躍を見せるこの時代、特に薬物がらみの犯罪が多い米国では彼らの麻薬探知能力が頼みの綱となっている。だが職務上どうしてもトラブルに巻き込まれやすく、命を落とす警察犬も多いようだ。
そのたぐい稀な嗅覚と賢さ、忠実さゆえ犯罪捜査、救助活動、空港、ホテル、あるいは一斉検問など様々なシーンで見かける警察犬たち。災害や事件・事故においては現場の最前線でその使命を忠実に果たしている。そんな中、悲しい話題がカリフォルニア州から伝えられた。
同州コントラコスタ郡の麻薬探知犬として活躍中のKoda号はこのほど、エルサリートで呼び止められたある不審車両についてドライバーが隠し持っていたコカインを誤って吸入。29歳の男が違法薬物所持の現行犯で逮捕となったが、Koda号は獣医のもとに緊急搬送されたという。治療が完了して現在また任務に戻っているKoda号だが、犯罪捜査において命を落とす警察犬がいることも忘れてはなるまい。
今年1月にはペンシルベニア州ピッツバーグで、犯罪捜査にあたっていたRocco号が、チームを組んでいる巡査に犯人がナイフで襲い掛かろうとした際、それを守るかのように立ちはだかり腹を刺されて2日後に死亡。また今年8月にはオクラホマ州オクラホマシティで、Kye号が車を盗んで逃走している22歳の犯人を追いかけ、やはりナイフで刺されて死亡した。
米国において警察犬は“K9”と呼ばれ、警察官と同等とみなされている。殉職したKye号の葬儀には1000人以上の警察官と同僚の犬が出席し、棺は星条旗で覆われ、21発の「礼砲」が鳴り響く中たくさんの涙とともに見送られた。
※ 画像はmirror.co.ukのスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)