精子バンクを頼りに体外受精で妊娠し、母親になったオーストラリアのある女性。タブーとはいえ、彼女はどうしてもその精子のドナーに会いたくなってしまい、ついにそのドナーに連絡。娘が1歳の誕生日を過ぎたところで会うことになった。すると…。
この画像は英メディア『mirror.co.uk』が伝えているその記事のスクリーンショット。幸せそうにほほ笑む一家は、オーストラリアのスコット・アンデルセンさん、アミナ・ハートさん、そして一人娘のレイラちゃんである。実に意外な形で結婚を迎えたとして話題を呼んでいる。
アミナさんはかつて、あるパートナーとの間に2人の男の子を出産していたが、ともに幼くして死亡。そこで検査を受け、自身が男の子にだけ難病を発現させる異常遺伝子の保因者であることが判明。その関係が破局を迎えて40代になり、どうしても子供が欲しくてたまらなかった彼女はシングルマザーを覚悟し、精子バンクを利用して人工授精で娘のレイラちゃんを出産。スコットさんこそがその精子の提供者であった。
提供者と被提供者、ともに“匿名”という精子バンクだが最近ではある程度の情報が公開されており、アミナさんも候補となる5人の男性のデータの中から“明るくて健康、南の島で畜産農家をやっています”と紹介されたスコットさんを選んでいた。だがレイラちゃんを出産するとどんどんスコットさんへの想いが募ってしまい、ついに個人情報をもとめてインターネットでの検索を開始した。
ただし精子バンクは、男性が養育費云々の問題で不利にならないために“18歳になるまで子供と会う必要はない”という規定を設けており、彼女はレイラちゃんの写真を添えて精子バンクに「連絡を取りたい」と相談し、スコットさんの意思にゆだねることにして返事を待った。2度の結婚で4人の子がいたスコットさんは、レイラちゃんの写真が自分にあまりにも似ていることに驚き、ルール違反を知りながらアミナさん母娘との対面に同意したのであった。
2人の初対面は、レイラちゃんが1歳の誕生日を迎えた直後のことであった。スコットさんは英紙『テレグラフ』の取材に、「彼女だけではない。私自身の中にも、私の子を産もうとする女性やその赤ちゃんと会ってみたいという期待はあったのです。レイラの笑顔には一瞬にしてハートを射抜かれました」と告白している。それ以降カップルは定期的に3人で会うようになり、レイラちゃんからすっかり離れがたくなってしまったスコットさんは3度目の結婚を決意。アミナさんと婚約した。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)