妊産婦死亡の原因のひとつである「羊水塞栓症」。このほど米フロリダ州である妊婦が出産直後にそれに見舞われ、心臓が止まるなど深刻な症状が続くも奇跡的に回復したとして話題を呼んでいる。
米フロリダ州パームビーチ郡の「ボカラトン・リージョナル病院」で今年9月23日、非常に珍しいものの致死率が高いことで知られる「羊水塞栓症」に陥ったルビー・グローペラ=カシミーロさん(40)。帝王切開で女の赤ちゃんが誕生するも、直後に羊水がカシミーロさんの血中に流れこみ、心肺虚脱の状況に陥ったという。
しかし『FOX NEWS』が伝えているところによれば、医師らが懸命なる救命措置を続けた結果45分後には息を吹き返し、約1か月の入院を経てこのほどやっと自宅へ戻ったそうだ。この時、医療チームがカシミーロさんの命を救うためにかけた時間は合計3時間。彼女が脳になんらダメージを負わずに済んだその奇跡については、病院側も「神様のおかげです」としている。
母体に生じる「羊水塞栓症」の症状は、突然の胸痛や呼吸困難、血圧低下やショック症状、腹痛、全身が黒くなるなどで、原因は破水や羊水およびその中に混じっている毛や脂など胎児の成分が母体の血中に流れこむことにある。日本でも死亡率は60%以上と高いという。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)