スイス・チューリッヒ南部にある動物園のレストランで提供されている肉料理のメニュー。それはなんと園にいる動物を殺してさばいたもので、国内の動物愛護団体が猛烈に反発していることが分かった。
日本でも「一度は食べてみたい」という人がいる鹿、イノシシの肉。しかし、大勢の子供たちが訪れる動物園でそれを口にするのはためらわれるだろう。だがスイスのある動物園では驚くようなサービスを展開している。レストランで提供している肉料理のいくつかは、園内に生息している動物たちのものだというのだ。
スイス・チューリッヒ南部のラングナウ・アム・アルビスにあるその野生動物公園。広報担当者のMartin Kilchenmannさんがスイスのメディア『Der Landbote』に語ったところによれば、見学者の目ばかりか舌をも楽しませているのは鹿、イノシシたちで、園内で生息する動物の個体数を一定にコントロールするために殺処分され、肉はガーデンレストランで客に提供される。園はそのことを“エコロジーと自然界の法則にしたがったリサイクル”と説明し、客もよく理解して支援を続けてくれているという。
たとえば2012年には49頭の鹿、10頭のイノシシが射殺されてレストランの調理場に運ばれた。その後も毎年100頭ほどが殺されているといい、“ロースト・イノシシ”や“鹿肉のコニャックソースがけ”など旬の野菜を添えたメニューを提供しているそうだ。ただしこれには「動物の個体数を制限するなら他の方法もある」として、スイスの動物保護団体が猛反発している。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)