ドイツの歌手アンナマリーさんがYouTubeに投稿した動画が大変な話題を呼んでいる。シンセサイザー顔負けの透明感と正確さで、同時に複数の音色を口ずさむのだ。

先月30日、『Anna-Maria Hefele』さんが、“polyphonic overtone singing – Anna-Maria Hefele”というタイトルでYouTubeに1本の動画を投稿した。アンナマリーさんはドイツ人のクラシック歌手。かつて聞いたこともない驚きの歌声が話題となり、再生回数はすでに250万回を突破している。

トーンは極めて高く、音響ヒーリングの世界でよく言われるアルファ波、シータ波が脳内に満ちてくるかのような独特の波動を持っているアンナマリーさんの歌声。彼女はそれで“ポリフォニック・シンギング（多重音声による歌唱法）”をやってのける。弦楽器では同時にいくつもの音を奏でるのが普通だが、人が音声でそれをやることは可能なのか。

訓練ではなく持って生まれた極めてまれな才能なのであろうと思いきや、そうではなかった。ポリフォニック・シンギングの発祥はモンゴル、そこでは“Sygyt”と呼ばれて親しまれてきた歌唱法だといい、アンナマリーさん自身も 2005年から訓練を続けてきたそうだ。誰もが聞き惚れること間違いなし、実に不思議な魅力を持った歌声である。

（TechinsightJapan編集部　Joy横手）