19日午後に、映画『ノア 約束の舟』のプロモーションのために3年半ぶりに来日したラッセル・クロウ。同日夜に東京・六本木の劇場にて、客席を埋めた多くのファンの前で舞台挨拶を行った。ラッセルは客席の日本のファンの声援に応えて、ハグやハイタッチをするなど予定にはなかった温かいファンサービスでもてなした。
映画『ノア 約束の舟』で、主演を務める俳優・ラッセル・クロウ(50)が来日した。映画『グラディエーター』や『レ・ミゼラブル』などで知られるラッセルだが、『ノア 約束の舟』はラッセルの主演作の中で最大のヒット作となっている。人類史上最古で最大の謎と言われる『ノアの箱舟』を映画化した同作。CGではなく、実際に造り上げた3階建ての巨大な箱舟も見どころのひとつだ。
だが、撮影には大変なことも多かったそうで、「ダーレン・アロノフスキー監督にオファーされて名誉だと思って受けましたが、これまでの役者経験で一番大変で、なんでこのような役を引き受けたのだろうと(自分を)呪いました」と振り返り恨み節だ。
撮影中に辛かったのは、「雨。何日も何日もずぶぬれになって、一日12時間の撮影で、ロングアイランドの冬の水だから凍りつくような水だった。監督は“水は温めています”と言ってましたが、もし本当に1セントでも水を温めるのに予算を使ったと思う人がいたら、馬鹿げているよ」と凍えるような寒さは過酷だったようだ。
同作では、大ヒットシリーズ『ハリー・ポッター』の“ハーマイオニー”を子供の頃から長年演じたエマ・ワトソンと共演しているが、「エマとは父と娘のような関係で、日曜日にワルツのダンスレッスンに一緒に通っていた。日曜日に“ハーマイオニー”を踊るのを楽しみにしていた」と苦労続きの撮影の一方で、エマと楽しいひとときを過ごしていたことを明かした。
前回の来日の際には、いろいろな日本酒に挑戦したそうで「この舞台挨拶が終わったら挑戦を再開したい」と日本酒が好きなことを告白。ラッセルは、来日決定時に滞在約10時間でシドニーへ向かう予定と伝えられていたが、急遽日本からの出発を翌日に変更したとのこと。これで今晩は日本酒を堪能できそうだ。また「日本文化に魅了されているので、子供たちを連れてきて日本文化に触れさせたい」と親日家ぶりをうかがわせた。
さらに、客席に自分の所有するラグビーチームの帽子をかぶっているファンを見つけると、急遽、自らステージを降りてその女性の席まで行き挨拶。また通路の近くのファンにはハイタッチやハグをしたり、にこやかにファンサービスを尽くした。
最後にラッセルは「『レ・ミゼラブル』を観た人は?」とアンケートをとり、「それとは違いますよ」とファンにいたずらっぽく断ったラッセル。同作では、ラッセルのまた新たな魅力に触れることができるに違いない。
映画『ノア 約束の舟』は、6月13日(金) TOHOシネマズ日劇1ほか全国ロードショー。
(TechinsightJapan編集部 関原りあん)