『笑っていいとも!』の最終回から1週間が過ぎた。『いいとも!』が32年間で放送された8054回の平均視聴率は11.5%に上るだけに、“タモロス”や“いいともロス”という言葉が飛び交うほど影響が大きい。Yahoo!ニュース 意識調査で『いいとも!』最終回以降に“「タモロス」になっているか?”のアンケートをとったところ、現実に「タモロス」を感じている視聴者が少なくないことが分かった。その一方で「タモロス」になっていない者も多く、世間の評価は分かれているようだ。
国民的バラエティ番組と言われた『笑っていいとも!』が2014年3月31日に最終回を迎えた。32年間もお昼のお茶の間に流れた番組が終了したことによる喪失感を表す「タモロス」という言葉も生まれている。実際にはタモリが司会を務めてきた『いいとも!』の終了であり、タモリは他の番組には出演を続けるので「いいともロス」の方が適当と思われるが、彼のインパクトが強いからか「タモロス」が定着している。
タレントのベッキーが、4月2日に『ベッキー♪♯(Becky_bekiko) ツイッター』で「昨日も『笑っていいとも!』のメンバーで集まったんです」「みんな『笑っていいとも!』が好きなんです。みんなタモリさんが好きなんです」とつぶやいたことがニュースで“ベッキーが「タモロス」告白”と報じられた。それ以降、「タモロス」という言葉が頻繁に使われるようになったようだ。
ベッキーのほかにも、SMAPの中居正広や草なぎ剛、木下優樹菜といった『いいとも!』のレギュラーだった者は「タモロス」を訴えている。他にもタレントのMEGUMI、書道家の武田双雲さん、ヤンキース・田中将大投手なども喪失感を明かしており「タモロス」といえそうだ。『いいとも!』に関わった芸能人の多くは「タモロス」だと考えると相当な人数となるだろう。
では、芸能人ではなく一般の視聴者はどういう状況なのか。Yahoo!ニュースの意識調査が現在、『あなたは「タモロス」になっていますか?』というアンケートをとっているが、途中経過では「タモロスになっていない」(56.9%)の方が多い。
■あなたは「タモロス」になっていますか?
・「タモロスになっている」:43.1%(36,807票)
・「タモロスになっていない」:56.9%(48,566票)
(Yahoo!ニュース 意識調査調べ 対象は85,373人。2014年4月8日19時時点 実施期間:2014年4月2日~2014年4月12日)
しかし、「タモロスになっている」(43.1%)との大差はなく、今後の結果では状況が変化する可能性もありそうだ。
アンケートのコメントには「『いいとも!』があったころは午後も活気に満ち溢れていたけど、『いいとも!』が無くなって社会の雰囲気が静かになってしまった感じがする」、「平日の正午といえば『いいとも!』だったし、祝日とかオンタイムで見てたからオンエアがないと寂しく感じる」、「いつもの時間にいつもの曲がならないのは、少しの間は変な気持ちになります」いった喪失感を伝えるものがある。
逆に「タモロスになっていない」人からは、「20年以上見ていないので、どーでもいいことです」、「普通の仕事人は、あんな時間帯はテレビ見てないでしょ。僕なんか一度もまともに見たことないけどな」、「最近はあまり見ていなかったからそれほどロス症候群になっていない」といった意見もあった。
また、番組の内容について「グランドフィナーレ見た時は久々におもろいと思ったけど、それまではレギュラーを変えてもさすがにマンネリ感が否めなかった」、「前半のゲストとのトークは良かったが、そのあとのコーナーは芸能人のお遊戯を見せられている気がして、正直つまらないと思っていた」などの批判がある一方で、「ゲストが毎日来るのは凄いことだったんだけど、マンネリの美学というものがあって、それはそれでいいと思う」と受けとめるものもあった。
かなりの数出ていたのが、『タモリ倶楽部』があるからそちらを期待しているという意見だ。『ブラタモリ』の再開を要望する声も見受けられた。
『いいとも!増刊号』の後番組として4月6日の午前中に放送された『ワイドナショー』で、中居正広は「『いいとも!』が終わると寂しい。僕も4日間、まだフワフワしている。香取や草なぎもフワフワしていると言っていた」と「タモロス」を明かしている。
しかし彼は、それよりもタモリを心配していた。「タモさんは、朝6時に起きて『いいとも!』(関係の仕事を)午後2時に終わって、必ずディレクターとごはんを食べに行って夕方くらいに帰宅する。朝6時から夕方6時まで『いいとも!』で12時間。それを埋めるのってなかなかできない」とタモリの生活が激変したことが気がかりなのだ。
『いいとも!』に出演してきた芸能人や楽しみにしていた視聴者が「タモロス」に陥る中で、実は一番喪失感と闘っているのはタモリかもしれない。
※画像は『ベッキー becky_dayo Instagram』のスクリーンショット。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)