実は美容整形手術のメッカでもあった南米ブラジルのリオデジャネイロ州。ところがここで、あるタイプの美容整形手術について正式な「禁止令」が発布された。それは動物の体にメスを入れるというもの。関係者からは「遅いくらいだ」との声もあがっている。
ブラジルのリオデジャネイロ州でこのほど、あるタイプの美容整形手術が法的に全面禁止となった。大枚を叩き、夢中になってこれを行っていた人々から反発の声があがることは必至だが、これは仕方あるまい。その“あるタイプ”とは、なんと犬や猫といった動物の美容整形のこと。愛するペットの外見を自分好みにしたい、尻尾や耳の形を変えたいなどと言って獣医や美容整形外科医のもとを訪ねる飼い主がいて、それに応じる医師がいたことにはなんとも驚かされる。
これを禁じる法を立案したのは、保守派の議員として知られるGraca Pereiraさん。昨年の7月に開かれたブラジルの全国獣医学会で、飼い主のそうした要求に応じて動物の体に美容整形のメスを入れることについて議論が交わされ、“倫理上許されない動物虐待行為。こうした手術を行った医師の免許を剥奪するなど、厳しい法でこれを禁じることが早急に必要”との見解に達したことを受け、Pereiraさんが立ち上がったのであった。
なお今年1月にはサンパウロ州が、化粧品開発のための動物実験を禁じる法を打ち立てた。同州では昨年10月、医薬品開発に伴う動物実験に反対する組織がある医薬品研究所に押し入り、その残酷な状況を暴露して大変な騒動になっていた。そこでは多数のビーグル犬が飼われており、1頭は窒素により凍死。何頭かは手足を切断されており、檻にいた約200頭が解き放たれたが、ほとんどが毛を刈り取られていた。
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(TechinsightJapan編集部 Joy横手)