writer : maki

「ペットと勘違い」「親のエゴ」。“子どものミスコン”日本人はどう見てる?

女性の魅力を競う“ミスコンテスト”(ミスコン)については以前から賛否が分かれている。最近は「女性を外見で評価することへの批判」が高まっており、日本でも市民の反対により大学のミスコンが中止になったこともある。世界的にそうした流れがある中で、今年の9月にフランスでは上院で16歳未満の子どものミスコンテストを禁止する法案が通過した。“子どものミスコン”となると一般のミスコン以上に課題も多そうだが、この現象を日本人はどのように見ているのだろうか。

ミスコンは“美人コンクール”と呼ばれることもあるように、主として女性の外見で優劣を審査する場合が多い。そのため日本でも以前から「女性差別だ」という反対意見や、「イベントなのだから楽しめれば問題ない」と容認する声が出ている。しかし、世界的にジェンダー問題が論じられる中でミスコンへの批判も強くなってきた。今年は国営イタリア放送協会(RAI)が、4半世紀続いた「ミス・イタリア」コンテストの最終審査のテレビ中継を終了する判断を下している。

そうしたミスコンを巡る動きが起きる中で、今度は“子どものミスコン”が問題化しているのだ。しかも、子どもらしい可愛さを競う内容ではなく、大人同様にメイクを施してセクシーな衣装を着て行われるという。欧米各国で議論となっており、ついにフランス上院で16歳未満の子どものミスコンテストを禁止する法案が通過したことが日本でも話題となった。

日本では“子どものミスコン”が開催されたという情報をまだ耳にしていないが、世間ではどのように捉えているのだろうか。Yahoo!ニュースが「子どものミスコンテストに賛成? 反対?」というテーマで意識調査を行っている。(Yahoo!ニュース 意識調査調べ 対象は4万6655人。実施期間:2013年9月27日~2013年10月7日)

それによると、2013年9月27日~2013年10月7日の期間で46,655票の回答があり、『反対』が36,813票で78.9%、『賛成』が6,576票で14.1%、『わからない/どちらでもない』が3,266票で7%という結果になった。

■「子どものミスコンに反対? 賛成?」
・「反対」:78.9%(36,813票)
・「賛成」:14.1%(6,576票)

『反対』派と思われるコメントには「こどもをおもちゃかペットと勘違いする親が出そうで怖い」、「親のエゴでしかないと思う」というものから、ミスコン自体の問題点に加えて「人間の(特に女性の)価値が容姿で決まるかのような誤った価値観を、子どもたちに植えつける可能性が極めて高い」と指摘するものもある。

一方で「漫画やアニメなどの二次元創作まで規制しようとしている」と“子どものミスコン”以外にも影響を及ぼすと警鐘を鳴らす意見もあり、「リアル世界の規制はするべきだが、子供のいる家族で泳ぎに行った思い出の写真を摘発する欧米みたいにはならないように配慮すべき」という。

日本でも最近は、JK(女子高校生)ならぬJS(女子小学生)と呼ばれる大人顔負けのファッションをする子どもが増えている。今も芸能事務所による子どもタレントのオーディションは行われており、いずれは“子どものミスコン”的なイベントが開催される可能性もあるだろう。そうした現状を踏まえて、フランス上院で通過した「16歳未満の子どものミスコンテストを禁止する」法案については慎重に捉える必要がありそうだ。
(TechinsightJapan編集部 真紀和泉)