「ユーリズミックス」のボーカリストとして知られる英ミュージシャン、アニー・レノックス(58)。長年、実力派ミュージシャンとして活躍してきた彼女にとって、“イケイケ”モードがもてはやされる傾向にある音楽界の現状は黙認しがたいもののようだ。このほどFacebookに心情を書き綴ったアニーは、「最近の音楽パフォーマンスはポルノグラフィのよう」とその傾向を嘆いている。
8月に開催された『2013 MTV Video Music Awards』では、過激な衣装で男性パフォーマーにすり寄るという下品なパフォーマンスを披露。さらには新曲PVで全裸になり鉄球にまたがる姿を見せてファンとメディアを驚かせたマイリー・サイラス(20)は、先輩ミュージシャンの間でも評判があまりよろしくない。このほど英人気ミュージシャンのアニー・レノックスは、この露出、過激さの度合いばかりが話題となる現状について、自身のFacebookにこう記しているのだ。
「私は最近の過剰に性的なパフォーマンスやビデオに困惑しているの。」
「私が誰のことを書いているのかは、みなさんにもお分かりでしょう。音楽付きの、完璧に作りあげたポルノグラフィを売っているレコード会社もあるようだわ。」
またアニーはこのような状況にとても気が滅入るとも書き、「ヒモや売春婦みたいに振る舞うことで大金を稼げて、動画サイトで視聴してもらえれば正当化される。まるでそんな感じ」との考えを明かした。ちなみにこの文章の中でアニーは“performers”という複数形を用いていることから、これは過激パフォーマンスや全裸PVが話題のマイリー・サイラス(20)、そしてやはり過激なPVが話題のブリトニー・スピアーズ(31)やリアーナ(25)らのことを言っていると思われる。
最近の、「ド肝を抜くパフォーマンスならそれでいい」、「話題になった者が勝ち」といった音楽業界の風潮に、実力で勝負してきた超ベテラン世代は眉をひそめるばかり。過剰にセクシュアルなミュージック・ビデオやパフォーマンスを日常TVやネットで目にする世代への影響を危惧する声も多いが、それをレコード会社、そしてパフォーマーたちは全く気にしていないようだ。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)