海外にも多くのファンを持つ人気歌手のセレーナ・ゴメスが、そして現地のファンがガッカリしている。ロシア政府はこのほど彼女に対する興行ビザの発給を認めなかった。優等生タレントであるセレーナを拒否するその理由とは…!?
ロシアにも大勢のファンを持つセレーナ・ゴメスは、ニューアルバム『Stars Dance』のプロモーションを兼ねて9月23日にサンクトペテルブルクの「アイス・パレス」で、そして同25日にモスクワの「オリンピスキ・アリーナ」で公演を開催する予定であった。だがロシア政府によりビザ発給を断られ、残念ながら両日ともにキャンセルが決定した。
外国においてコンサートを開き収入を得るという行為には、一般的に「興行ビザ」が必要。学問や文化交流を目的としたビザで入国してそれを行うと、入国管理法違反で罰せられてしまう。また型破りな言動やセクシーさを売りにするアーティストには、イスラム諸国などは大変厳しい態度をとってきた。
しかし、自分をスターに育ててくれたディズニーチャンネルを裏切らず、ファンのよきお手本とも言われるセレーナである。彼女がロシア政府に敵視されてしまう理由は見つからない。しかもその後に予定されている中東ドバイのコンサートは、問題なく行われるもようだ。ロシア政府の思惑とは一体何なのか。
実はこれ、先にサンクトペテルブルグ市に成立したある新しい法律が絡んでいる。同市は同性愛を禁じる法案を可決させたばかりだが、これにはマドンナやレディー・ガガといったアーティスト、それにLGBTの人権擁護団体が激しく反発。彼女らの入国やコンサートは絶対に阻止しなければと同市の市長はやっきになっているが、“同性愛反対”を謳っていないアーティストもまとめて却下したいということなのであろう。ロシアにもアメリカンポップを愛するファンが大勢いることを思うと、何とも気の毒な話である。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)