キャサリン妃の出産までもう待ったなし、大変おめでたいムードに包まれているこのタイミングではあるが、イギリスのウィリアム王子とキャサリン妃に2007年に起きた一旦の破局と復縁においては、父チャールズ皇太子が関係するちょっと興味深い話があったようだ。
ケンブリッジ公爵夫妻ことウィリアム王子とキャサリン妃(ケイト・ミドルトンさん)は、大学の学友時代から長く交際して2010年11月に婚約し、2011年4月に結婚式を挙げた。この7月13日が出産予定日とも言われ、世界中の人々がイギリスのロイヤルベビー誕生を本当に楽しみにしている。
そのようなタイミングで突然話題になっているのが、王室に嫁ぐ道を選んだケイト・ミドルトンという若くて美しい女性の生き方にスポットをあてた、作家マーシャ・ムーディ(Marcia Moody)による新しい著書『Kate』。内容が少しばかり明らかになってきたが、そこにはこのカップルが2007年に経験していた破局と復縁について、ちょっとした話が綴られているもようだ。
2004年に交際が公のものとなるも、ごく普通の若いカップルと何ら変わらない付き合いを心がけていた王子とケイトさん。2007年には大喧嘩の末に破局し、タブロイド紙の一面を大きく飾ったことがある。王子はロンドンのナイトクラブに出没するようになり、テーブルに乗って「I’m free!」などと叫ぶ始末。ケイトさんも超ミニ、胸の谷間を強調するトップ、頭にはピンクのバニー・イヤーをつけてパーティに出かけては男性を悩殺していた。
ところがその『Kate』によると、派手なシングルライフを謳歌するようになった中で、ウィリアム王子はある時はたと気がついたそうだ。“これこそ父チャールズが犯してしまった人生の失敗。母との最初の結婚に失敗した原因だったのではないか”と。チャールズ皇太子は美しいダイアナ・スペンサー嬢を妃として迎え2人の王子が誕生するも、夫婦としてはついに幸せになれなかった。父が初恋の相手カミラ・パーカー・ボウルズさん(現コーンウォール公爵夫人)をどうしても忘れられずにいたためだ。
“これだけ好きになったケイトという女性を、僕は一生忘れるわけがない。他の女性と結婚したら自分も父と同じ道をたどることになる”と考えたという王子。ケイトさんとの関係修復が大事だと心を入れ替え、そこからの王子はケイトさんとのコミュニケーションをもっと大切にしようと努力し、復縁バカンスのためにインド洋のセーシェル島に飛んで人々をほっとさせた次第である。
王子は「相手の長所や自分にとっての価値、そしてそもそも人格の異なる者同士だと気づくことが大事だった。そこからよりよい関係を築くことが出来たと思う」などと発言していたが、その通り婚約後は一度たりとも喧嘩していないそうだ。大恋愛のまま盲目的に結婚するのも良いが、一旦の冷却期間を経て再び惹かれあい、結ばれたカップルの絆はいっそう固いものがあると言いたいのであろう。それにしても、この美しいロイヤルカップルのとんでもない危機をチャールズ皇太子が救ったとは皮肉かつ面白い話。人生の反面教師としてではあるが、息子の人生の大切な一幕においてしっかりと役に立てたようである。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)