かつてはジャジャ馬系で鳴らしていたポップシンガーのP!NKだが、実はとても繊細なハートの持ち主として知られ、結婚して一児の母となった今はさらに優しさが増している様子だ。このほどフィラデルフィアのステージで…!?

人気歌手のP!NK は17日、ペンシルベニア州フィラデルフィアでコンサートを開催した。舞台中央で、アコースティックギターに合わせて“Who Knew”を熱唱したP!NK。ところが曲の真っ最中で彼女は突然歌うことをやめ、観客席のある部分を指差すとこう呼びかけた。

「ちょっとそこ、何かあったの？　幼い女の子が泣いているんじゃない？　どうしたの？」

しくしくと泣く3歳ほどの女の子と、彼女を抱っこしている母親に会場全体が大注目となる。母親はひどく恐縮してしまったに違いない。だが原因は、付近の女性客2人がなじり合いの喧嘩を始め、女の子はそれに恐怖を感じて泣き出してしまったというではないか。それを知ったP!NKはステージの先端に歩みを進め、まずはその女の子に優しく呼びかけた。

「ねぇ、お人形さんもあるよ。ライスクリスピーズあげようか？」

動物のぬいぐるみとケロッグ社の“Rice Krispies”を差し出すP!NKだが、女の子はこわばった表情で母親に抱きついたまま。人々の手によりその品が女の子に渡ったことを確かめると、P!NKは「ビューティフルな子ね」と微笑んでみせた。しかしそれに続いて、彼女は喧嘩していたという2人の女性客への説教も忘れなかった。

「ちょっと、喧嘩なんてやめなさい。あんたたちはリッパな大人なのよ！」

自身にも、ウィロウちゃんというもうすぐ2歳になる愛娘がいるP!NK。大人ばかりの中で萎縮し、恐怖心で泣き出してしまう幼い子のデリケートさも、それを見てオロオロしてしまう母親の気持ちも、ともに理解できるのだ。まずは幼い女の子を優しくなだめ、続いて愚かな大人に一喝。その巧みな順番に「お見事！」の声があがっている。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）