イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達】レコード業界重鎮の自叙伝に、ケリー・クラークソン激怒。

音楽業界の重要人物が自叙伝を発表すると人気を呼ぶ。有名ミュージシャンのちょっとした秘密やエピソードが満載されるからだ。だが事実と異なっていたら迷惑な話。その被害にあったのは歌姫ケリー・クラークソン(30)であった。

レコード業界の重鎮と呼ばれるクライヴ・デイヴィス氏が、このほど『The Soundtrack of My Life』というタイトルの自叙伝を執筆した。バイセクシュアルであることを告白した同氏だが、どうやら歌姫ケリー・クラークソンとの仕事についても記されており、それがケリーを激怒させてしまった。

デイヴィス氏はハーバード・ロースクールを出た現在御年80歳。コロムビア・レコードの元社長で、アリスタ・レコードを経てJレコードを立ち上げ、RCAミュージック・グループのCEOを務めるレコード業界のドンである。同氏はその自叙伝で、『アメリカン・アイドル』出身の歌手の中で最も成功しているケリーについてこんな風に書いた。

“私の事務所で『Since You Been Gone』という曲を聴かせてもらったところ、彼女はヒステリックに泣いた。”

ケリーはこれに驚き、セレブも多用することで知られる『whosay.com』というサイトで“ひどく間違っているわ。彼の前で涙を見せたのは、私の辛かった人生をさらした『Because of You』という曲を聴いてもらった時のことよ。だって彼は卑語まで使って、「こういう曲は好きじゃない。君はソングライターとして最低だな。まぁ、目をかけてやった私にせいぜい感謝しなさい」なんて馬鹿にされたんだもの”と説明した。

そして“ヒステリックに”という部分について、ケリーは『Since You Been Gone』の音作りをめぐり同氏と揉めたことを告白している。“もっとギターの音を重ねたいと申し出たのよ。プロデューサーのマックス・マーティンとドクター・ルークも同じ考えだったのに、クライヴだけがダメだというわけ。結局は私たちの主張が勝ったけれどね。あれはプライドをかけた最高の一曲。どんな言葉でも侮辱は許さない”と真っ向から反論した。

他にも同氏は“『My December』もそうだが、ケリーは誰かと共作したアルバムはヒットしない”と書いている。これに対してケリーは、“私の多くのヒット曲は共作によって生まれているわ。それに『My December』はれっきとしたプラチナ・アルバムよ”と呆れかえっている様子だ。

『Since You Been Gone』のYouは正しくはUである。どうやらこの曲と『Because of You』を聴いた時のことを混同している同氏。ケリーは“私ばかりかファンの皆さんに対しても失礼なことよ。誤りをきちんと正してもらわなくちゃ。泣き寝入りなんてするもんですか”とコメントはひたすら厳しい。

ちなみに『Because of You』は本当に悲しい曲である。ケリーが6歳の時に両親は離婚したが、母親は毎晩泣いてばかりでその末に自殺してしまった。母親を深く案じながらも幼すぎて母を救うことが出来なかったことを悔やむとともに、成長したケリーは「あなたの失敗を見てきたからこそ、私は自分の人生をしっかりと歩む力を身に付けた」と熱唱する。デイヴィス氏も、“これを聴いて思わず私ももらい泣きした”と書けばよかったものを…。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)