イタすぎるセレブ達

writer : kohara

【イタすぎるセレブ達】若くして散った80年代のスーパースター、リヴァー・フェニックス。死後19年、ようやく遺作が完成。

映画好きなら誰もが知っている名作、『スタンド・バイ・ミー』(1986年)に主演した俳優リヴァー・フェニックス(享年23)。そんな彼の急逝から丸19年にして、その幻の遺作がついに完成したという。

整った容姿と素晴らしい演技力。どことなく寂しげな雰囲気までもが大勢のファンを魅了した名優リヴァー・フェニックスは、わずか23歳にしてコカインおよびヘロインの過剰摂取が原因で急逝してしまった。ハリウッドの人気クラブ、「ヴァイパー・ルーム」の入り口でリヴァーが倒れたのは、今から19年前の10月31日のことである。

そんなリヴァーにはやり残した仕事があった。映画『ダーク・ブラッド(Dark Blood)』の撮影である。このリヴァーの急死を受け撮影はそのまま頓挫した状態になっていたが、その死後19年にしてようやく映画が完成したという。リヴァーが急逝したとき撮影の8割が終了していたそうだが、映画監督ジョルジュ・シュルイツァー(George Sluizer)がようやく残りの2割を加え、9月にオランダの「Netherlands Film Festival」なる映画祭で公開。すでに80歳になっている監督の執念が、この映画を完成へと導いたといえる。

1993年に一度は「リヴァーの重要なシーンが撮影できていない」との理由で放棄された本作品。フィルムが破棄されることを恐れ監督自らが手放さずにいたといい、昨年には「編集を加えた。少し手を加えれば完成した作品を2012年に公開できるかも」と明かしていた。ちなみに同映画でリヴァーは「Boy」という名の寡夫を演じており、同作品の出来映えを高く評価するメディアもある。監督はこのリヴァーの遺作が何十もの映画祭で上映をリクエストされていること、しかしながら監督本人は映画祭のみならずより多くの場で公開したいと思っていることを明かしている。

あの日命を落としていなければ、すでに42歳になっていたはずのリヴァー。わずか23歳という年齢で急死したリヴァーを想い、今もなお「ヴァイパー・ルーム」で祈りを捧げるファンは多い。遺作の完成を、天国のリヴァーやリヴァーを愛し続けるファンはおおいに喜んでいるはずだ。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)