世界中の音楽ファンを魅了しながらも急逝してしまったホイットニー・ヒューストン(享年48)だが、その亡骸の写真を掲載するという暴挙にでたアメリカの人気雑誌がある。『ホイットニー、最後の写真!』という文字の添えられた写真で確認できるのは、棺に横たわるホイットニーの遺体だ。遺族らの心情を思いやることなく金儲けに走ったこの雑誌のやり方に、今多くのメディアから批判が集まっている。
紫色のドレスを身にまとい金色の棺の中で横たわるホイットニー・ヒューストンの写真をカバーに掲載したのは、セレブ・ゴシップなどを多く扱う『National Enquirer』誌であった。この雑誌が扱う内容はどぎついものが多いが、多くの読者を誇るまさに世界レベルの人気誌である。このような写真を掲載せずとも読者数には困らぬはずのこの雑誌が、あまりにも酷いやり方でホイットニーの尊厳、そして遺された家族の心情を踏みにじってしまった。
この写真を撮影したのが誰なのかは明かされていないが、もしもホイットニーが生前親しくしていた何者かが『National Enquirer』誌にこの写真を売却したのだとしたら、なんとも後味の悪い話である。今回の写真リークについて早速情報サイト『Mail Online』は葬儀場スタッフにコメントを求めているが、スタッフは次のように述べた。
「今回の件につきまして、(ホイットニーの)親族と話しました。ご家族の皆さんからは、この件についてコメントは控えるようにとお願いされているのです。」
世界中のファンに愛されたホイットニーの突然の死は確かに衝撃的であった。しかしその亡骸を雑誌のカバーに掲載する必要は果たしてあったのだろうか。ホイットニーの遺族やファンの気持ちを考えれば、それがどれほどまでの蛮行であるかは容易に理解できたはずである。
「ホイットニーはスポットライトを浴び続けたトラブルまみれの人生を終え、ようやく安らかに眠っている。」
この雑誌にはそんな文章が書かれているが、“安らかな眠り”の姿を写真で世間に晒したやり方は、今世界中からバッシングを受けている。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)