映画『007』シリーズのジェームズ・ボンドの上司「M」を演じているベテラン女優のジュディ・デンチ(77)が、失明の危機に瀕しているとの報道について、自ら声明文で否定した。
英紙『デイリー・ミラー』とのインタビューで、加齢に伴う目の網膜の病気「黄斑変性症」を患い視力が著しく低下していることを告白したジュディ。症状の改善を期待して治療を受けており、失明の危険もあると伝えられた。「台本が読めなくなった私のために、誰かしらがそばに来てそれを読んでくれる。」と明かし、世界中の『007』ファンを心配させていた。
ところが20日、ジュディはロイターに対してこのような声明文を出し、失明の危機に瀕しているわけではないことを説明した。「私の目の状態についてのメディアの記事について、大げさにとらえないでいただきたいと思います。私と同様の目の病気については、世界中で多くの人々が患っているものです。私はどう状態を調整し、病と共に生きて行くかを学びました。そしてこれによって失明することはありません。」
英国の国営医療サービスである『国民保健サービス(NHS)』によると、75歳以上の英国民のうち加齢黄斑変性症を患っている人は3分の1にも上ると言われている。この目の病気には目の真ん中がかすむ「ドライ」型と、さらに深刻な症状である「ウェット」型があり、ジュディは両方の目が片側ずつ「ドライ」と「ウェット」型にかかっているという。
そんな深刻な病気にかかっていたとしても、ジュディは女優業から引退する予定はないそうだ。ボンドシリーズの23作目の新作映画『007 スカイフォール(原題:Skyfall)』で、通算7度目の「M」役を演じることになっているのはご存知の通り。彼女は女優業について、「どれだけの数の人が、好きな仕事をするために走り回っていると思う? 私はこの仕事ができてラッキーよ。とてもね。」と語っている。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)