伊勢谷友介や星飛雄馬などとauのCMに出演している女優の剛力彩芽。その剛力が自ら主演している深夜ドラマ『ティーンコート』(日本テレビ系)で、今までのイメージとはガラリと違う一面を見せている。
「ティーンコート」とは実際にアメリカで導入されている司法制度で、非行を犯した少年に同年代のこどもたちが、検事、弁護士、陪審員を務めて裁いていくというもの。裁くといっても、罰ではなく更生の機会を与える内容で、前歴にも残らない。そんなティーンコートを舞台に、女子高生検事である若王子美里(剛力)と世界一間の悪い男・高田三郎(瀬戸康史)がコンビを組んで様々な事件の真相を暴いていく様子を描いている。
剛力といえば、月9『大切なことはすべて君が教えてくれた』で、武井咲の友人役で初めて知った人も多いのではないだろうか。『大切なことは…』では友人思いの天真爛漫な役だったが、その後『アスコーマーチ 明日香工業高校物語』や月9『私が恋愛できない理由』などで、男好きや姉の好きな人を横取りするなど、小悪魔的な役どころが続いていた。そのせいか、CMなどで見かけてもイマイチ彼女の魅力が分からない。それでも『大切なことは…』では武井と同じくらいの露出があり、いったい剛力彩芽という女優の魅力はどこにあるのかと常々気にはなっていた。
そんなこれまでの疑問を今回の『ティーンコート』で、彼女は完全に払拭してくれた。若王子の素直でまっすぐな性格が、剛力の笑顔と絶妙にマッチしている。これまで演じた役も確かにそれなりに“はまって”いた。ただいずれも役の個性が強すぎて、それがそのまま剛力のイメージとして定着しているように感じられたのだ。
『ティーンコート』は深夜の小さな枠ではあるが、剛力彩芽の魅力を存分に引き出してくれた。ストーリーよりも剛力と若王子の魅力に目を奪われるほどだ。そこにダメ押しをするように流れるヤマザキ ランチパックのCM。このCMで踊る剛力の姿で完全に剛力彩芽の世界に囚われた。
そんな彼女の次なるステップを垣間見たのがAOKIのCMだ。上戸彩と剛力彩芽のツーショット。まるで剛力は上戸の妹のようだ。所属事務所も同じ先輩後輩にあたるこの2人。“国民的妹”のような存在であった上戸も、もう26歳。そろそろ「妹」の座を後輩に明け渡す時期なのかもしれない。しかし長年、上戸が守ってきたそのポジションを譲り受けることは並大抵のことではない。『ティーンコート』でこれまでの役柄のイメージから脱却に成功した剛力彩芽。彼女はこのまま上戸から「妹」の座を譲り受け、二代目“国民的妹”となることができるだろうか。2012年の活動に注目していきたいところだ。
(TechinsightJapan編集部 洋梨りんご)