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半世紀の歴史に幕 京王3000系引退イベントに鉄道ファン長蛇の列

京王井の頭線の3000系車両が今年いっぱいで引退するのを記念し、「ありがとう3000系フェスタ」がきのう東京・杉並区の富士見ヶ丘車両基地にて行われ、多くの鉄道ファンが訪れた。

渋谷や下北沢、吉祥寺など若者の街を約半世紀にわたり走り続けてきた、3000系。編成ごとに異なるレインボーカラーで多くの沿線利用者に親しまれてきた。

イベントに先立ち、午前8時より3000系ポスターや旧社紋板のレプリカなどのグッズ販売会が実施。8時の開始時点で300人を超えるファンが長蛇の列を作った。

朝8時にもかかわらずグッズ販売には長蛇の列(撮影:鈴木亮介・20日)

そして午前9時より「ありがとう3000系フェスタ」がスタート。イベントは3回に分けて入れ替え制で実施され、事前応募により当選した各回700名、合計2100名のファンが集結した。

車内ではパネル展も実施(撮影:鈴木亮介・20日)

検車区内には最後の3000系車両である3728編成が静態展示され、車内には3000系を写した過去の写真に加え、愛媛・伊予鉄道や長野・アルピコ交通(=旧松本電気鉄道)など地方の各鉄道会社へ譲渡された車両のポスターが掲示された。

また、屋外では撮影会が実施され、老若男女を問わず多くの鉄道ファンがこぞってシャッターを切っていた。

最後の“雄姿”(撮影:鈴木亮介・20日)

さらに、会場内では元運転士らによるトークショーに加え、グッズが当たる抽選会や模型の走行会なども実施され、親子連れを中心に賑わいを見せていた。

多くの親子連れでにぎわう会場(撮影:鈴木亮介・20日)

京王電鉄広報部の杉山栄人氏は、「約半世紀にわたって沿線を走り続けてきた3000系には、世代を超えて根強いファンが多い。引退は寂しいが、こうしたイベントを通じて子どもたちに鉄道に親しみを持ってもらえるのはとても嬉しいこと」と話していた。

京王最後のツーハンドル(撮影:鈴木亮介・20日)

なお、井の頭線3000系車両は既に通常の営業運転から外れており、今後ラストランを行うかについては現時点で未定だという。
(TechinsightJapan編集部 鈴木亮介)