アルバム『21』の爆発的なセールスで、世界でその名をとどろかせた英国人シンガーソングライターのアデル(23)。今月上旬、「声帯出血」を理由に北米ツアーのキャンセルを決め、静養に入っていたが、病状が軽快しない様子だ。
“歌は私の生きがい、愛、自由、人生そのもの” と表現し、“コンサートを楽しみにして下さっていた皆さんの失望感や、ムダにしてしまった航空券やホテルの予約を思うと胸が痛む” と、公式ウェブサイトを通じてファンに辛い胸のうちを明かしていたアデル。“弱くなった声帯をしっかりと治療し、心身のスタミナを取り戻してツアーに戻りたい” と、カムバックを力強く約束している。そのためには、もはや「手術」しかないようだ。
28日、所属のコロムビア・レコードは「現在の声帯の炎症を緩和するため、アデルは手術を決意しました。これにより必ず病状は軽快し、仕事にも復帰するものと思われます」と発表した。しかし、具体的には年内のステージ復帰は難しいとしている。
声帯出血の原因としては、咳に続いて突然発症する「声帯粘膜下出血」や声の使い過ぎによる「声帯ポリープ」などが考えられるが、治療法は薬の内服と吸入、発声制限、安静を試みて治癒を期待できるものから、外科的手術が必要なものまでケース・バイ・ケース。
最近では、ジョン・メイヤーも声帯の真上に出来た「肉芽腫」の除去手術に踏み切り、成功したことを自身のブログで報告している。彼の場合も当初は内科的な治療と発声制限で治す方針でいたが、2週間経っても病状が軽快しないことから手術を決意した。
使い過ぎにより歌手の声が一時的に枯れてしまったような場合、その場しのぎにステロイド剤の服用がなされることがあるが、慢性声帯炎になってしまう可能性や薬の副作用が心配されることから、その投与は慎重にならざるを得ないという。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)