イタすぎるセレブ達

writer : tinsight-yokote2

【イタすぎるセレブ達】「皆、そろそろメル・ギブソンを赦してやってくれ!」ロバート・ダウニーJr.が熱い友情スピーチ。

酒癖サイテー、女癖サイテー、長年連れ添った妻と離婚してくっついた若いロシア人ミュージシャンのオクサナ・グリゴリエヴァとも、現在は醜いDV裁判で闘争中。「ゴタゴタ続きのハリウッド・スター」という言葉が一番お似合いのメル・ギブソン(55)だが、そんな彼にも味方をしてくれる強力な友人がいた。

まず、メルが当時同棲していたオクサナと痴話喧嘩の末、歯を折る暴力を振るった昨年1月のDV事件の裁判について。8月末、裁判長はオクサナへ支払う慰謝料を75万ドルと命じている。

メルは、血を分けた娘ルシアちゃん(間もなく2歳)のため、18歳までという条件付きでシャーマンオークスの家をオクサナに提供すると約束したが、この慰謝料は予想額をはるかに下回った。おまけに養育費や生活費は支払わないという条件に世間は唖然。メルが高額で雇った敏腕弁護士の勝ち、ということになろうか。

また最近では、ティモシー・ダルトンとの間に生まれたオクサナの長男、アレクサンダー・ダルトン君(14)に対し、メルが慰謝料として10万ドルを支払ったとも報じられている。アレクサンダー君はオクサナに対するメルの暴言・暴力を目の当たりにしており、メルがこの子をテーブルに投げ飛ばされたと証言したオクサナは、息子のために50万ドルを要求していた。メルはこちらについてもかなりの減額に成功したと言えよう。

ちなみにメルの新作は、ユダヤ教の英雄「ユダ・マカバイ」の生き様を描いた伝記映画とのこと。しかしメルは、過去にDUIで逮捕された際にユダヤ人を蔑視する発言を放っており、人権保護団体は彼のキャスティングに猛烈に抗議。世間の風当たりは相変わらず強い。

そのようなメルだが、俳優のロバート・ダウニー・Jr.だけは違った。14日、ビバリー・ヒルトン・ホテルで開催された『第25回American Cinematheque Award』に、サプライズ登場を果たしたメル。旧友で恩人でもあるダウニーが、自身の受賞のプレゼンターをお願いしていたのだ。そしてダウニーは受賞スピーチの中で、「皆、もうメル・ギブソンを許してやって欲しい」と語り始めた。

自身も8歳でドラッグを知り、逮捕歴はなんと6回というダウニー。1年の服役およびリハビリ施設入り、3年間の保護観察処分などを経験し、相当の努力と苦悩を強いられたことを後に述べている。彼が完全に依存を克服したのは03年。彼がすみやかに仕事に復帰できたのは、メルの尽力によるものであった。

「私が依存症でボロボロだった時、メルが “魂と信仰心だけは失うな” と言って励まし続けてくれた上に、生活面の面倒も見てくれたんです。“責任感でじっと耐えるんだ。苦しんでこそ本物の男になれる” というメルの言葉を、僕はずっと肝に銘じていました。」

「ハリウッドにおける彼の貢献は本当に素晴らしいものがあります。もうイヤというほどメルも苦汁をなめて来たのですから、どうか僕と同様、彼のことをも受け入れてあげて下さい。」

人々に向かって訴えかけたダウニー。今回そのステージで、彼はメルへの恩返しを試みたわけだ。会場は感動に包まれ、拍手の嵐となった。勇気溢れる告白をしたダウニー、あるいは男の友情に対してであろうか。ハリウッドで働く人々、そしてお茶の間の人々がメルを受け入れる日はそう遠くはない、と表現したい所だが、それはやや期待し過ぎか。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)