ブリンク182のドラマー、トラヴィス・バーカー(35)が飛行機事故にあったのは2008年9月のことだった。早いもので事故からすでに3年。あの凄惨な飛行機事故に遭遇したことで、「自分はすっかり別人のように変わった。」とトラヴィスは語っている。
事故が起きたのはまさに離陸しようとしていた瞬間であった。飛行機は滑走路から飛び出しフェンスに激突。そのまま堤防に突っ込み炎上するという大惨事であった。この事故ではセレブDJとして人気の高かったDJ AMとトラヴィスが奇跡的に一命をとりとめ、その他4人は残念ながら死亡した。事故によるトラウマと恋愛トラブルに悩んだ挙句、薬物の過剰摂取でDJ AMは2009年8月に急逝した。
そして事故から生還したトラヴィスもまた、事故によりその人生が大きく変わったと『Rolling Stone』誌のインタビューに語っている。事故前は菜食主義者として知られていたトラヴィスであるが、火傷などからの回復を早めるため肉食を開始。翌年夏には音楽活動を再開するまでになったが、今またトラヴィスは完全なる菜食主義者として健康的な生活を心がけている。さらには事故以前よりも運動する時間を大事にし、薬を飲まない規則的な生活に切り替えたそうだ。
「今じゃ、俺は毎日走ってる。そんなことは事故前にはしたことすらなかったのに。病院にいるとき、俺は自分自身にこう約束したんだ。もしまた歩けるようになったら、きちんとした食事を摂るようにして毎日スイミングもしようってね。飛行機事故の前には何年も鎮痛剤中毒と闘っていたこの俺がさ。」
トラヴィスは死にかけた経験から「生きる」ことの大切さとはかなさ、そしてその意味を学んだのだろう。
「退院した日から鎮痛剤はまったく飲んでいないんだぜ。医者にはこれから死ぬまで何らかの薬は飲まなきゃいけないって言われてたのに、全部止めたんだ。今じゃまったくの別人さ。」
せっかく失わずにすんだ大切な命。今後もどうか大事にし、生涯その素晴らしい音楽でファンを喜ばせてほしい。
(TechinsightJapan編集部 ケイ小原)