今年1月にステージ4の喉頭がんを克服した俳優マイケル・ダグラス(67)が、専門医にがんを宣告された際のショッキングな体験について初めて語った。
昨年8月にステージ4の喉頭がんと宣告されたマイケル。その後は愛する家族のために、抗がん剤投与と放射線治療に取り組み一時は14kgも体重が減ったものの、今年1月にはがんが消えたことを発表し、人々の賞賛を浴びていた。
そのマイケルがこのほどラジオ局『WNYC』で、アレック・ボールドウィン(53)がホストを務めるポッドキャスト番組『Here’s The Thing』のインタビューに応じ、がんを宣告された時の体験について語った。マイケルは昨年公開された映画『ウォール・ストリート』の撮影を終えた後に喉の不快感を訴えたが、映画で架空のウォール街大物投資家「ゴードン・ゲッコー」役を演じた際「役作りのために言葉を飲み込んだり、喉の裏から声を絞り出すような演技をしていたため、喉に緊張を与えたためではないか?」と思いこんでいたそうだ。
その後かかりつけ医で抗生物質の投与を受けるなどして8か月間ほど本格的な診断を受けずにいたマイケルだが、いよいよカナダ・モントリオールで専門医にかかることにしたという。その専門医は、マイケルを診察するとすぐに彼の喉が重大な病に冒されていることを見てとった。「医師が僕の口を開け舌を診察したんだが、その時彼が僕をすぐにちらりと見て下を向いたんだ。あの瞬間のことは、きっと一生忘れないね。」とマイケルは語る。
2日後に詳しい生体組織検査の結果が出て、その専門医から電話を受けたマイケルは「ステージ4という最悪の喉頭がんに冒されていることを知らされた。」という。その後7週間の過酷な放射線治療を受け奇跡の回復を見せたマイケルだが、もっと早く専門医の診察を受けていれば良かったという後悔の念は消えないようだ。「喉の症状が初めて出た時に喉頭がんの検査を受けておけば、もっと初期の段階で発見されたのに。」と話す。
マイケルが次に取り組む作品は、50~70年代に活躍しエイズで亡くなった伝説の米ゲイ・ピアニスト、リベラーチェの伝記映画『Behind the Candelabra(原題)』。マイケルがリベラーチェを、マット・デイモンが同性愛の恋人役を演じ、スティーブン・ソダーバーグ監督のメガホンで来年夏にも撮影が開始され、HBOでTV放映予定だ。それまで「今年いっぱいはゆったりと過ごすよ。自分自身と家族との時間を楽しみたい。」と語るマイケル。夫の闘病の心労から躁うつ病にかかってしまった妻のキャサリン・ゼタ=ジョーンズや子供達のためにも、体を大事にしてますます活躍をしていただきたい。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)