歌姫リアーナ(23)が、北アイルランドの穀物畑でトップレス姿になってミュージック・ビデオの撮影をしていたところ、農場を撮影クルーに貸した農夫が「不適切だ」と腹を立て、ビデオ撮影は中止になってしまったという。
ステージ上では大胆なコスチュームや挑発的なポーズで観客を釘付けにし、「エロス」が売りのリアーナ。しかし、北アイルランドの敬虔なクリスチャンである保守的な農夫には、そのノリは通用しなかったようだ。
リアーナと撮影クルーは26日、アイルランド、ベルファストの北にあるバンガーで黄金色の大麦の穂が一面に実った農場を背景に、新曲「We Found Love」のミュージック・ビデオを撮影していた。
農場の持ち主は、アラン・グラハムさんという61歳の地元の農夫。彼はプロテスタント教会と強い関係を持つ保守政党である、北アイルランドの民主統一党所属で、市議会議員も務めている地元の名士のようだ。グラハムさんは撮影クルーから、1週間前に「農場を使わせてほしい」と連絡を受けたという。
クルーは事前に“エロスの女王”、リアーナが撮影に来ることをグラハムさんに知らせていなかったといい、グラハムさんも元々「こうしたことに無知で」リアーナが誰であるか、全く知らなかったそうだ。
農場の真ん中を通る自動車道に、大所帯のクルーを伴って現れたリアーナは、デニムのバギーパンツにチェックのロングガウンを羽織り、下には赤いバンダナ地のストラップレスビキニを「丸見せ」。撮影が進むに連れて、リアーナはそのビキニのブラも脱ぎ、大麦畑の真ん中でトップレス姿になった。
農場主のグラハムさんは、それまでは撮影クルーに協力的に接していたというが、リアーナがトップレス姿になるのを見て、トラクターに乗り込んで撮影クルーの所に駆けつけ、「待った」をかけた。彼は「撮影は不適切だと思った。そこで、クルーに撮影を中止するようリクエストして、彼らはそこで撮影を止めたんだ。」と英BBCニュースに語った。
グラハムさんはひるむことなく、リアーナ本人とも直接向かい合ったそうだ。「リアーナと会話をし、私がどこから来て何を信じているか、理解してもらえたと思いたい。そこで彼女と握手をしたよ。」と彼は言う。
「自分の土地で不適切なことをされているという気持ちになった。」ことで、撮影クルーに中止を申し入れた、というグラハムさん。しかし、「リアーナや彼女の友人達に悪意はない。」と言い、「多分、彼らはもっと素晴らしい神と知り合えるだろう。」と自らの信仰心と、リアーナが持ち込んだ「エロス」がマッチしなかったことを語った。
とうのリアーナはこの翌日、めげずにベルファストの街角でビデオの撮影を継続した。デニムのミニスカートとブラトップの下に、黒いガーターベルトで吊った破れた網タイツのぞかせる、という相変わらずのセクシーコーディネートでストリートに登場。地元民数千人が彼女を一目見ようと通りに詰めかけ、普段は静かな通りが一時騒然となり、警察も出動する大騒ぎになった。
ベルファストで29日から行われる彼女の3公演は、全てソールドアウト。農夫のグラハムさんが彼女の迫力のステージ・パフォーマンスをもし見る機会があったなら、トップレス撮影くらい気前良く許してくれたかも? それともかえって逆効果で、リアーナのステージ上での「エロ」を見たら、彼のような真面目な人はさらに激怒してしまうだろうか…。
(TechinsightJapan編集部 ブローン菜美)