アンジェリーナ・ジョリー(36)が、またしても女優引退をほのめかした。おまけに、パートナーであるブラッド・ピット(47)も同様の気持ちでいることが分かった。
08年11月に英BBC Newsとのインタビューで、“女優としての旬は去った” と、そして09年2月には “子育ても大変だし家庭が最優先。世界の難民保護活動にもっと力を入れたい” と語り、アンジーはこれまでも度々女優からの引退をほのめかしていた。ただし実際は『ソルト』、『ツーリスト』といった優れた作品のオファーが続き、『カンフー・パンダ』の声優チャレンジも好評。アンジーは見事に引退の “チャンス” を逸していた。
だがこのほど、英紙『フィナンシャル・タイムズ』のインタビューでアンジーは再び女優卒業を宣言した。しかも、子育てや難民保護活動の時間が欲しいというこれまでの理由とは異なり、エイジングによるモチベーションの低下を一番に挙げている。
「ブラッドも私も年を取ったわ。2人ともずいぶん長くこの仕事をし、十分に頑張ったと思っているの。だから映画の仕事はもう減らす一方よ。映画以外にもやらなくてはならないことがあるし、ブラッドも私も、この仕事は一生続けられるものだと思っていないわ。」
「実は私、女優になれたことに感謝したことなんて一度もないの。確かに若い頃はもっと張り切っていたけれどね。人生のいちいちに疑問を投げかけては成長する時期だから、人生や愛や自由がテーマの作品に出演すれば、自分の精神力や理性が気になったり、愛だの自分自身への理解だのって色々考えたりして。映画への出演はセラピーを受けているようなものだった。」
「でも、あれからずいぶんの年月が流れた。私は自分の年齢をよく分かっているつもりよ。人生の迷いを解決してくれるような役に出会うことへの興味も失せて来たわ。だって家族もいるし、一人の女性として大人として、何かあれば自分で回答を出せるようになったんだもの。」
アンジェリーナ・ジョリーという名を聞いて、人々がまっ先に思い浮かべるイメージ。やはり『17歳のカルテ』や『ポワゾン』、そして『トゥームレイダー』や『Mr.&Mrs.スミス』あたりの、ミステリアスでクール、そしてアウトローでワイルドなアンジーであろうか。聡明な彼女のこと、自分がどのような役で一番輝いていたのか、百も承知なのだ。
ハリウッド・スターだからといって、年月が過ぎゆくスピードに容赦はない。ただ一つ悲しいのは、彼女ほどの個性を、飛び抜けたカリスマ性を放つことが期待される「ポスト・アンジー」が、いまだ見つかっていないことである。
(TechinsightJapan編集部 Joy横手)