23日、突然帰らぬ人となってしまったエイミー・ワインハウス。酩酊状態でステージに上がり、ブーイングを浴びれば不貞腐れて以後のツアー・スケジュールをキャンセルしてしまうなど、プロでありながらその精神力はかなり弱いものであった。危険と知りながらこの所アルコール、薬物の量が増える一方であったエイミー。その理由は…!?

業界の人々は、いくら型破りな性格であってもグラミー賞歌手の彼女を一応は立てていたし、父親ミッチさんの愛情にも恵まれていた。そして何よりもアーティストとしての彼女を愛するファンがいっぱいおり、自堕落な生活に活を入れるべく、5月下旬には自らリハビリ施設に戻ったエイミーであった。

しかしそれは奏功しなかった。先月セルビア・ベオグラードで行われたコンサートのステージでは、まるで歌にならず座り込んでしまうエイミーに大ブーイングが起こり、彼女も反省したもののすっかり自信を失くし、以後の欧州ツアーの日程をすべてキャンセルした通りである。

エイミーが漫然とお酒やクスリに溺れていた理由、それは元夫ブレイク・フィールダー・シビル（29）との出会い、結婚である。撮影アシスタントであったブレイクとは07年5月に結婚し、しかしブレイクはパブ襲撃事件を起こして投獄され、エイミーを見守る人々は “あの男とはここで別れた方が賢明だ” と強く離婚を勧めた。

獄中では女性受刑囚にラブレターを書くなど、新妻エイミーのことなどすっかり忘れていた調子のよいブレイク。案の定エイミーが面会する回数も減って行き、彼らは結婚1年で別れを決意、エイミーも出所したブレイクもそれぞれに違う相手とのラブ・ライフを楽しんでいた。

09年1月に離婚に向けてついにエイミーは動き出したが、ブレイクは「別れるならこれだけ寄こせ」と何億円も要求したと言われている。8月には正式に離婚が成立したが、なんとその直後に2人はヨリを戻して人々を驚かせた。新婚たった5か月で引き裂かれた未練もあるだろうが、周囲が思うほど2人の仲は簡単に切れるものではなかったようだ。

ブレイクへの愛の証しに彫られていたエイミーの左胸のタトゥーもそのままであり、「エイミーほど愛した女性はいない。僕達は毎日何回も電話をし合うベストフレンド、誰が何と言おうと離れられない」と語り、ブレイクも復縁に嬉しそうであった。もっとも数か月でこの腐れ縁は解消となっている。

エイミーも長く静養を続け、しばらくこの2人に関するニュースはなかったのだが、今年4月、ブレイクとサラ・アスピンさんという31歳の女性との婚約が報じられた。彼はその前の月に、イミテーションの短銃を所持して窃盗事件を起こすなど相変わらずのダメ男だが、サラさんがすでに妊娠していたのだ。

そして6月、サラさんがブレイクとの間に生まれた子をベビーカーに乗せて歩く姿がキャッチされ、イギリスでは広く報じられた。英大衆紙「Sun」に彼女は、エイミーがうっとうしいとこう語っている。

「エイミーには手を引いてもらいたいわね。彼はもう私の婚約者、ファミリーなのよ。いとも簡単にブレイクのことを取り戻せると思っているみたいだけれど、いい加減にして欲しいわ。」
「お酒を飲んで寂しくなるとブレイクに電話を寄こすの。彼女から入るテキストメッセージの署名はいつも “your wife”。もうウンザリよね。」

ただしエイミーの代理人はこれに、「違います。ブレイクの方から日に10回以上もエイミーに連絡を寄こしていたんです。だから彼女は携帯の番号だって変えたんですよ」と反発していた。

公私に渡りトラブル続きであったエイミーを愛し、誰よりも理解してくれていた男は、やはり「似たもの同士」のブレイクただ一人だったように思われる。2人は強く共依存の関係であったはずだ。エイミーが全てにおいて自信を失ってしまった6月に、奇しくもブレイクはベビーに恵まれ、ファミリーを築いた。エイミーのこのところの度を越す飲酒、薬物摂取に、そのことが無関係であるとはやはり思えない。
（TechinsightJapan編集部　Joy横手）