人気急上昇中の若手女優ミラ・クニス（27）が、新作映画『お得な関係（原題：Friends with Benefits）』で共演したジャスティン・ティンバーレイク（30）に勧められて、ブラインドデートに行くことになった。とはいっても、お相手はハリウッドの業界人などではなく、一ファンの若い男性で現役の軍人であるという。一体どういうこと？

映画『ブラック・スワン』でのナタリー・ポートマンのライバル役以降、大人気であちらこちらから引っ張りだこのクニス。今度はちょっと今までとは違う世界のお方から、お声がかかった。その世界とは、軍隊である。

スコット・ムーア三等軍曹は、米軍海兵隊の「第三大隊第二部海兵隊部隊」の一員として米オバマ政権の指揮の下、アフガニスタンの治安維持のため、イスラム原理主義者武装勢力タリバンの拠点である街、ムサ・カーラに駐留している軍人だ。ムーア三等軍曹は女優ミラ・クニスの大ファンらしく、先週、ユーチューブにクニスへ直接語りかける20秒足らずのメッセージビデオを投稿し、話題になった。

ビデオではアフガニスタンの砂漠にある米軍の基地を背景に、海兵隊の迷彩服を着てサングラスをかけたスキンヘッドのムーア軍曹が、折り目正しくこう語りかける。「ヘイ、ミラ。私はムーア三等軍曹だ。でもスコットと呼んでほしい。この場を借りて、君を毎年恒例の海兵隊設立記念日ダンスパーティに招待したいんだ。ちょっと考えてみてくれないかな、そして僕に連絡をくれ。」

「海兵隊設立記念日ダンスパーティ」とは、毎年11月10日の海兵隊の設立記念日ごろに行われる軍の公式行事のことで、11月18日にノースカロライナ州のグリーンビルなどで開催される。

アメリカでは、お国のために奉仕する軍人の地位や彼らに対する尊敬の念は非常に高い。ましてや軍隊の中でも精鋭部隊として一目置かれている海兵隊員、しかもアフガニスタン駐留員からのリクエストである。ひょんなことからクニス本人の耳に入ることになり、ムーア三等軍曹の夢が実現することになった。

ケーブルTV局『Fox News』のエンタメサイト『FOX411』が、映画『お得な関係』についてクニスとティンバーレイクにインタビューをした際に、このビデオの話が出た。するとティンバーレイクが、「聞いたかい？　お国のために、君はこの誘いを引き受けるべきだよ。」と現在シングルであるクニスに、ムーア三等軍曹との「ブラインドデート」を勧めたそうだ。

するとクニスは彼女のパブリシストの確認を得たあとで、意外にも「わかったわ。ジャスティンの頼みなら、やるわ。」と会ってもいない軍人とのデートを引き受けたという。

ムーア三等軍曹はペンシルベニア州出身で、年齢は不詳だが、独身のようだ。今回のアフガニスタンは09年のイラクに続き、2度目の駐留とのこと。コンバットゾーンに駐留しているときは、皆が「無事駐留を終え帰還したらしたいこと」を夢見ているというが、彼にとっての夢は「ミラをダンスパーティに連れて行くこと」だった。それが実現するかどうか、仲間の海兵隊員と賭けをはじめた時に、「このまま夢を見ていても、アフガンの街角でミラに鉢会わせということもないだろうから」と思い立ち、実際にビデオを投稿することになった。

クニスが承諾したことを聞いた時には、最初は信じられなかったというムーア三等軍曹。本人とはまだ話していないものの、クニスのスタッフからはすでに連絡があり、11月を楽しみにしているという。クニスもティンバーレイクも「セレブ・パワー」を駆使して、軍人さんの人助けをするのに一役買ったことになる。

誰もが「ミラ・クニス」に会いたいと思っても、簡単に実現するものではないもの。ムーア三等軍曹のユーチューブページには、「ラッキーな奴め。おめでとう！」というメッセージなどが殺到し、彼の実家の両親もスマイルが止まらないそう。11月に2人の対面が実現するころには、またこのニュースがヘッドラインを飾ることになりそうである。
（TechinsightJapan編集部 ブローン菜美）