プラネックスコミュニケーションズは、パソコンの画面をリビングなどのハイビジョンテレビに転送し、遠隔マルチディスプレイ環境を構築できる『MZK-WD300DH』を、発売する。
インテルWiDiのようなプロセッサベースの技術とは異なり、低スペックのPCでも動作する点が魅力的な新製品だ。
本製品は、パソコンの画面をワイヤレスでハイビジョンテレビに映し出すことができるワイヤレスディスプレイシステムである。
パソコンに保存された動画映像をはじめ、インターネットの動画などパソコンに表示できる画像をリビングのハイビジョンテレビで楽しめる。
今までのワイヤレスディスプレイシステムと比較してリビングで楽しむことに更に特化した機能を搭載。
パソコンに表示された画面を、そのままハイビジョンテレビに映し出すミラーモードに加えて、パソコンに保存された動画映像を付属されたBOXユニットでリアルタイムデコードするシアターモードを搭載している。
たとえば、パソコンが使えない人にYouTubeの動画コンテンツを見せようとすれば、一度ダウンロードして変換処理を行った後、DVDに焼く必要があった。
DVDプレーヤーを持っていないユーザーであれば、パソコンの画面の前に連れてこなければならないところだが、本機があれば現在パソコンで再生中の動画をリアルタイムで見せることが可能だ。
ビジネス用途としては、ミラーモードを使えばプレゼンテーション用として使うことも可能である。
一般的なワイヤレスディスプレイシステムの場合、最新のCPUを搭載したパソコンが必要であるが、本製品の場合は、ミラーモード時のフレームレートを2段階自動切替することでIntel Atomプロセッサを搭載したノートPCでも対応可能である。
更にシアターモードは、パソコンのスペックに関わらず映像を滑らかに表示することができる。
本製品は、子機とBOXユニットの接続設定がされているので、パソコンに専用アプリケーションをインストールして、ソフトウェアの接続ボタンを押すだけですぐに使い始めることができる。
対応OSは、Windows XP~Windows 7となっており、Mac非対応なのが残念であるが、本機によって映像資産の管理方法が劇的に変わる可能性がある。
たとえば、2009年にブームになったネットブックは、現在、iPadなどのタブレットにその座を奪われているが、映像資産管理機器として復活させることができる。
コンソールはVNCなどを用いてスマートフォンから行うことも可能だ。
また、著作権保護のかかっていないDVDコンテンツは、PCの外付けハードディスクに全て格納しておき、ディスク取り替えなどの手間を要せずに鑑賞することができるだろう。
発売は、2011年7月下旬に予定されており、価格は10,000円である。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)