結婚69年の91歳夫婦、9日違いで旅立つ「夫の最期、妻は手を握って離さず」…
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クレジットカードやキャッシュカードの利用、機器室の入退管理などには、なりすましの危険がない生体認証が有効であることはすでに知られている。
しかし、高性能処理コンピューターが必要とされることや、セットアップ時の手間とコストの問題、そしてユーザーの心理的抵抗感などがあって、なかなか普及には至らない。
今般、富士通研究所は、手のひら静脈情報と指3本の指紋情報を組み合わせた生体認証技術を開発した。手のひら静脈と指紋の両方の情報を利用することで、100万人規模のデータの中から特定の個人を識別する処理を2秒以内に行うことができる。
本技術を利用することで、入退室管理用の小規模なものから社会基盤システム向けの大規模なものまで、手ぶらで個人認証を行う生体認証システムを利用者の規模に合わせて構築することができる。
また、すでに普及している指紋センサーに手のひら静脈認証を追加するだけで容易に導入することも可能である。
生体認証の特長の一つである、生体情報のみの手ぶらでの認証サービスは、身一つでサービスが利用できる利便性から、生体認証の普及をさらに加速させると期待されている。
クレジットカードなどの盗難による不正利用防止に大きく貢献することに加え、生体認証とシングルサインオンシステムを連携させることで、数万人規模の企業の各種認証を一元管理することができるといったメリットが享受できる。
さらに本技術が社会基盤全体で連携的に用いられるようになれば、キャッシュレス決済から、各所行政証明書の発行や病院などでの受付に至るまで、シームレスに行われることになろう。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)