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絶版書籍を格安でiPad向け電子書籍として発行できる『BOOKSCANプロフェッショナル』大和印刷

電子書籍に対する大きな期待のひとつとして、絶版書籍の電子復刻が可能になるということがある。
しかし、実際に行おうとすると、数十万円のコストとそれなりの時間がかかっていた。
そこで、今般、大和印刷から1冊1万円というローコストで、著者・出版社向けの電子書籍化サービス『BOOKSCANプロフェッショナル』の提供が開始された。

『BOOKSCANプロフェッショナル』では、直接PDFの画像データをアプリ内に格納することによって、大幅に電子書籍の制作コストを下げ1冊1万円で電子書籍の発行ができるようになる。

これにより、著者や出版社自身に、当時のデータが残っていないような古い絶版書籍などに関しても、現物さえあれば簡単に電子書籍化して販売することができるようになる。

著者・出版社から問い合わせ後、対面にて打ち合わせをし、権利関係の確認後、書面にて契約締結、電子書籍化の作業が開始される。

電子書籍プラットフォーム上での売上に対する継続課金・レベニューシェアは行わず、書籍の電子書籍化作業に特化したサービスとなり、ストアなどからの売上は、全額著者・出版社へ入金される形となる。

電子書籍データ化のみの作業であれば、1冊1,000円で書籍・雑誌の裁断、表紙(カバー)取り込み、スキャン作業、目視チェック、傾きチェック、画質チェック等含む工程が依頼できる。

紙書籍での再版であれば、流通コストを考えると、引き合わない書籍であっても、電子出版であれば、その最大のメリットである、流通コストの大幅削減で手軽に再版できることにより、著作権者の利益確保と文化向上に資することが期待される。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)