モバイルデバイスを中心とした鼻歌検索はすでに普及しているが、ある程度の秒数を正確に歌わなければ正しく検索されない。
しかし、今般、ヤマハミュージックメディアは、キーボードで単音メロディを数音弾くだけで、インクリメンタルに曲名をサーチしてくれるサービス『弾いちゃお検索』をトライアルリリースした。
『弾いちゃお検索』は、ヤマハが新規に開発した「Melody Search API(Application Programming Interface)」というMIDIベースのメロディ検索技術を利用した、単音メロディ入力による曲名検索サービスである。
メロディを入力すると、メロディデータベース(現在2万曲、今後拡充予定)の中から曲名を検索し、結果を返す。
メロディは最低4つの音を入力すれば、弾かれた一音ごとにそれぞれ検索を行い、曲の候補を徐々に絞り込む(インクリメンタル検索)。
リズムは関係なく、曲のどこの部分のメロディを弾いても、どの調で弾いても、検索を行うことができる。
本サービスは、楽譜ダウンロードサービス「ぷりんと楽譜」の効率的な利用を図るために提供される。
「ぷりんと楽譜」は、欲しい楽曲を一曲単位でいつでもネットで簡単にダウンロード購入ができるサービスだ。
「ぷりんと楽譜」では、既に楽譜を検索するための様々な方法が提供されているが、今回「ぷりんと楽譜」の販売促進およびサービス向上を目的に、メロディを弾いて楽譜を探せる『弾いちゃお検索』を使った機能がトライアルサービスとして追加された。
自分の覚えているメロディのフレーズを弾くだけで楽譜を検索することができるので、従来メロディは分かるけれども曲名が分からず、楽譜の購入をあきらめていたユーザーが便利に使えることになる。
ユーザーは「ぷりんと楽譜」トップページの「メロディを弾いて探す」アイコンをクリックすると、『弾いちゃお検索』ページに入る。
その画面上の鍵盤にメロディを入力すると、メロディデータベースと照合し、曲名とアーティスト名を検索結果として返す。
「ぷりんと楽譜」内に該当する楽譜がある場合、検索結果の楽譜アイコンをクリックすることで、楽譜のページへ移動することができる。
そこで、その楽譜が欲しいときには、購入するという流れになる。
『弾いちゃお検索』については、ぜひiPhoneなどのモバイルデバイスに単体で組み込んで、楽曲購入のインセンティブにするなどといった展開を期待したいところだ。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)