writer : techinsight

【ドラマの女王】“お姫様抱っこ”ならぬ“担ぎ抱っこ”に違和感満々の『さくら心中』

2011年1月5日からフジテレビ系列で放送されている昼ドラ『さくら心中(制作:東海テレビ・共同テレビ)』。
飛騨高山の造り酒屋「いさみ酒造」を舞台にし、樹齢千年とも言われる桜の木の下で運命的に出会った同酒造一人娘のヒロイン宗形桜子(笛木優子)と、同酒造の蔵人である高梨比呂人(徳山秀典)の純愛を中心に愛憎を描くという同ドラマ。
「真珠夫人」「牡丹と薔薇」を手がけた情念ドラマの第一人者・中島丈博氏が手がけた完全オリジナルというから、今後の展開のすさまじさが予想できるというもの。

しかし、早くもその二人のあり方に違和感を覚える人がでているようなのだ。

ヒロイン桜子と比呂人が一つの答えを出し今後の展開に大きな影響を与えるであろう、18日に放送された第10話での事だ。物語の中盤で、駆け落ちは出来ないと判断しつつも、最後にケジメをつけるために夜に桜山八幡宮で逢う約束をした二人。そこで、桜子はあらためて愛を誓うと自身のシャツを脱ぎ、比呂人に抱いて欲しいと抱きつくのだが、問題はこの後だ。

なんと、シーンが切り替わると比呂人は桜子を右肩に抱えるようにして歩いているのだ。抱える、といっても桜子はうつぶせになっており、腹部が比呂人の右肩に乗り、頭は背中側にあるという状態。
これについては視聴者もカナリ違和感があったようで、ネット上では「昼ドラ『さくら心中』今日の放送で桜子が比呂人に担がれていましたが、あれって気絶…」というスレッドがYahoo!知恵袋に投稿されたり、「なぜ…かつぐ?? お姫様だっこしてほしかったな~~」と公式サイトにメッセージが投稿されているのだ。
突然のシーンに一瞬、比呂人と桜子の間になんらかのトラブルでも発生してこんな結果になったのか?!と思ったのは記者だけではないはずだ。

ただ、ここまでウジウジとしていた比呂人が「桜子からの申し出とはいえ男として心を決めた」という心情を表す意味では、普通のお姫様抱っこよりも確かにこのほうが良かったのかもしれない。…にしても、なんだか一気にそれまでのドキドキハラハラしていた気持ちを吹き飛ばされてしまった気分だ。せめてその間に何らかの比呂人のセリフなり行動なりを挟んで欲しかった。

翌19日放送の第11話では、酒造を存続させるため金満家である櫛山家の長男・雄一ととうとう結婚してしまったわけだが、桜子のお腹には一度きりの契りを交わした比呂人との命が宿っている。果たして桜子は今後どうやってお腹の子を守っていくのだろうか。まさかいつまでも「桜の精が宿った」がまかり通るものでもあるまい。

前作がコミカルだった分、久々のドロドロ愛憎ジェットコースタードラマに釘付けになってしまいそうな記者なのである。
(TechinsightJapan編集部 北島要子)