writer : techinsight

【パソコン快適活用術】初心者からのヘルプコール「パソコンが重い」の傾向と対策

少しパソコンに習熟すれば、初心者ユーザーからパソコン操作の相談を受けることがあるだろう。
その中で非常に多いヘルプコールが「パソコンが重い」というお助け要請である。
これにはさまざまな原因が考えられるのだが、パニクっている初心者に状況を聞いてもなかなか要領を得ない。そこで、一般に知られている「パソコンが重い」の傾向と対策を紹介したい。

言葉通りの意味でパソコンが重い、つまり重量級のパソコンを持ち運ぶことができないというケースは稀である。

まず確認したいのは、「パソコンからヒューンという音がしていないか」という点である。

さっきまでサクサク動いていたのに、急に動作が緩慢になる場合。これは、たいがい何かのプロセスが暴走しているか、放熱がうまくいっていなくてCPU占有率が高くなっていることが考えられる。ヒューンというのは冷却ファンの回転が上がっている音である。

Ctrl+Alt+Delを押下して、タスクマネージャーからプロセス一覧を表示し、暴走しているプロセスの正体をつきとめる必要がある。

あまりたくさんのアプリケーションを一度に起動しないよう指導するとともに、熱対策も考え冷却ファンをエアダスターで清掃しておく必要があるだろう。

不要な常駐ソフトは外すとともに、不審なソフトが動作していないかどうかの確認も必要だ。

また、いわゆる「ファイル共有ソフト」には、CPUリソースを多く消費するものがあり、禁止の方向で指導するほうがよい。

CPUプロセス管理を最適化するソフトウェアもあるので、必要に応じて導入を勧めてもよいだろう。

次に、ハードディスクのアクセスランプが点滅していないかどうかの確認をするべきである。

該当した場合には、何かのソフトウェアがハードディスクを操作している。多くはウイルス対策ソフトの定期スキャンである。

スケジューリングを変更し、夜間または昼休みに実施するように設定しておく必要があるだろう。

その他、次のような原因が考えられるので、まとめて対策を紹介する。

○Atomプロセッサ/メモリー1GB程度のPCで、音楽を聴きながらネットブラウジングをしている。(対処:音楽を聴くのを中止させる)

○同じくロースペックのPCで動画を見ながらネットブラウジングをしている。(対処:動画を見るのを中止させるか、上位機種への買い換えを推奨する)

○キーボードにゴミがたまりタイピングに影響が出ている。(この場合も、「パソコンが重い」と表現されることがある。キーボードの掃除をさせるべきである)

○信じられないほど大量のアプリケーションをインストールしている。(スタートメニューから「すべてのプログラム」を選択して表示されるアプリケーションが3列を超すようになると、調子が悪くなってくることが多い。不要なソフトはアンインストールさせる)

なお、これらの問題点切り分けを適切に行い、最適なチューニングを施してやっても、感謝されることは少ない。奉仕の精神が一番肝要である。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)