年末になると、パソコンの大掃除や大メンテナンスに関するソフトウェアが大売り出しとなる。もちろんやっておいて損はないのだが、あまりにも神経質にデフラグやバックアップを行うのは、手間も時間もかかって良いことはない。
そこで、ごく普通のPCユーザーが年末に行うべきメンテナンスを紹介したい。
まず、普通のPCユーザーとはどういうユーザーかを想定してみると次のようになると思われる。
○必要のないフリーソフトやシェアウェアをインストールしていない。
○特にハードディスクの空き容量不足には悩んでいない。
○長らくウイルスチェックをしていない。
○各種バージョンアップを知らせるポップアップはあまり律儀に守っていない。
こうしたユーザーが行うべきメンテナンスは、まずウイルスソフトのパターンファイル更新をした後、ウイルスチェックのフルスキャンを行うことである。
続いて、Adobe Reader、Adobe Flashなどのバージョンアップを行うべきであろう。
これらは、セキュリティ面で重要になるため、年末にはぜひやっておきたい作業だ。
システムがクリーンかつ最新になったところで、データファイルのバックアップを行っておけば完了である。
不要なファイルの大掃除を推奨しているPC雑誌があるが、特にハードディスクの空き容量不足には悩んでいないのであれば、そうした作業はあまり必要がない。
他人に見られると恥ずかしい画像ファイルや、見るのも忌々しいメールなどがあれば、必要に応じて削除しておくほうがよいだろう。
大掃除をするつもりで、必要なファイルまで削除してしまい、あとで復旧に一苦労するというトラブルのほうが多いのである。
もしも、フリーウェアやシェアウェアを頻繁にインストールしたり削除したりを繰り返している人ならば、システムの調子が悪くなっている場合があると思われる。
その場合は、システムのフルバックアップを取った後、クリーンインストールをしたほうが、結果的に時間も早く、システムの調子もよくなる。
システムのフルバックアップを取るツールは、商用製品がいくつもあるが、予算のないユーザーは、Windowsシステムなら「Macrium Reflect FREE Edition」が良いだろう。
Macシステムの場合には、OS標準のTime Machineを有効にしておくか、Shilverkeeperのようなツールが良いだろう。
OSの再インストールに約40分、アプリケーションの再インストールに約2時間と見積もって、半日もあれば終了する。
その後、インストールしたアプリケーションを順次起動して、アップデートチェックを行い、最新状態にしておけばよい。
何かと慌ただしい年末、PCのメンテナンスもざっくり速やかに済ませて、快適な気分で新年を迎えて欲しい。
(TechinsightJapan編集部 真田裕一)