遅ればせながら、であるが、タイトル通りである。長らく続いた2000年代のお笑いブームは終了した。

昨年からのネタ見せ番組終了ラッシュからブームの終焉を感じ取ってはいたが、先日、2010年10月17日に痛感した。きっかけは、フジテレビで放送された「G★WARS」（以後Gウォーズ）である。

Gウォーズはお笑い芸人たちがプライドをかけて、バカげた戦いに身を投じるというふれこみの番組。2チームに分かれての対決というシステムではあるが、要はほぼ「オレワン」である。今田耕司とサバンナの高橋茂雄がMCというところまでまったく同じだ。オレワンで事故が乱発したため、体面だけでも新番組を装っている、というのが大半の視聴者の見方であろう。

それでもオレワンはまだおもしろかった。これを見せたいんだ、という意思が感じられた。ネタはなくともお笑い番組だと認識できた。しかしGウォーズは完全にバラエティ番組である。

どこかで見たようなセットにどこかで見たような競技。制作費はオレワンよりもかかっているのかもしれないが、全体的にいまひとつ。比較的名の知れた実力のある芸人をそろえているのに、どうにもピンと来ない。今田と高橋のMCが最後の救いだと感じたが、あの雰囲気ではむしろ無駄遣いであろう。それだったら司会もガラリと変えて日曜8時によりふさわしいバラエティ番組にしてしまえばいいのだ。

フジテレビがあれだけの芸人を集めてこの程度、というのが恐ろしい。もう新しくておもしろいお笑い番組を見ることは叶わないのだろうか。

ネタ番組がなくなった今、芸人たちがこぞって体を鍛えだしている――。番組冒頭の、今田の言葉が笑えない現実となりそうだ。
（TechinsightJapan編集部　三浦ヨーコ）